自己啓発本のおすすめを紹介!無駄だと思ってる人にこそ読んでほしい人気作!

「自己啓発本ってどれもなんか胡散臭いし、読んでも無駄でしょ」っていうのは、真っ当な感性だと思う。

たしかに、自己啓発ばかりに熱中している人は気持ち悪いし、一時的にモチベーションが上がってやる気になっても、寝て起きたら忘れてしまうというのが、ダメな人の特徴だ。

しかし、近年の自己啓発本はレベルがめっちゃ上がっている。

「自己啓発本をたくさん読んでも成果が出ないようなダメ人間が、どうやって成果を出せばいいのか?」という課題を解決するための方法を、科学的なエビデンスをベースにしながら書かれている良書が多い。(「エビデンス」というのは「客観的な証拠」のこと。)

世の中には適当な自己啓発本が多いのも事実だが、現在人気になっている自己啓発本は、かなり有益な情報が書かれているものが多い。

「どうせ自己啓発本なんて……」と思っていると、人生損するかもしれない。

今回は、そのような素晴らしい自己啓発本を紹介していく。

エビデンスベースでの自己啓発本(ビジネス書)

多くの自己啓発本やビジネス書は、「根拠もなく、読んだ人が気持ちよくなることを言ってモチベーションアップ!(ただし翌日には忘れている)」という底の浅いものが多かった。

しかし、そういうのは意味ないよな、ということは流石にみんなわかっていて、「読んだ人の人生をよりよくする具体的な方法は何か?」という視点から書かれるようになった。

「俺はこうやったら成功した!みんなもこうやればいいよ!」という内容のものは、ほとんどの場合、ただ著者の運が良かっただけなので、読むに値しない。

そのため、最近の自己啓発本は、「誰がやっても効果がある!」ことを重視するために、科学的なエビデンスをベースにして書かれている。この傾向が顕著なのはアメリカだが、有名人や成功者ではなく、博士号を持つ学者が、人気の自己啓発本の著者になるようになってきている。

そのようなエビデンスベースの自己啓発本は、人生の好転させる可能性のある具体的な方法や考え方を提示してくれるので、読んでみて「お金と時間を無駄にした」と感じることはまず無いはずだ。

おすすめの自己啓発本を紹介する

薄っぺらい自己啓発本ではなく、読む価値があると思えるおすすめの自己啓発本を紹介していく。

もちろん、ただ人気の本を適当に並べただけのクソ記事とは違って、俺がちゃんと自分で読んで良いと思ったものだけを厳選している。

それぞれの本が、だいたいどういう内容のものかもサラッと解説していく。気になった本があったら、Amazonレビューなんかも参考にして購入を検討してみてくれ。

『残酷すぎる成功法則』エリック・バーカー(著)

「成功する人の特徴は何か?」を客観的に分析した本で、めちゃくちゃ面白い。エビデンスを重視する系の中でも最高傑作かもしれない。

エビデンス重視の自己啓発本にも、つまらないものはけっこうある。その代表的なものが、「ポジティブシンキングは大事」とか「内向的な人は成功する」と言ったものだ。なぜこれらがつまらないかと言うと、まず結論が先にあって、それに有利な証拠をかき集めるというやり方のものが多いからだ。

しかし、この『残酷すぎる成功法則』は、そういうのとは全然違う。この著者はブロガーで、実験をして一次情報をとってくるタイプではないが、様々な「成功についての実験」を比較検討して、「本当に有用な考え方は何か?」を導き出している。

話の導入や構成など、どれも手が込んでいて、「読んでいて純粋に面白い!」というのも押せるポイント。

面白さに加えて、「絶対に知っておきたい話」がたくさん載っている。その例一つを挙げよう。

「楽観主義(ポジティブシンキング)」か「悲観主義(ネガティブシンキング)」のどちらが良いのか?……には解答がある。

本書の答えは、逃げられない状況では「楽観主義」になったほうが良く、自分の裁量が大きい状況では「悲観主義」になったほうがいい、というものだ。

試合の直前や、地獄の合宿といった、逃げようのない場面では、「楽観主義」を採用したほうが乗り越えられる可能性が上がる。一方で、夏休みの宿題やダイエットといった、自分の裁量で大きな課題は、「悲観主義」になったほうが成功率が上がる。

逆に言えば、テストまでまだ時間があるときは楽観的で、テストが迫ってくるほど悲観的になるのは、典型的なダメ人間の考え方だ。

成功している高い人間ほど、練習のときは悲観的で、本番が近づくにつれて楽観的になっていく。

こういう事実を知っていれば、自分の考え方を見直して、パフォーマンスを改善することができる。もちろんこれは、本書では、ちゃんとしたエビデンス(証拠)を示した形で書かれているし、個人レベルで具体的にどうするのが良いかも書かれている。

このような、エビデンスをベースにした、知っていれば成功する可能性が高くなる話がたくさん出てくる。世界最先端の自己啓発テクニックが詰まっていて、自己啓発本の新しいスタンダードとも評価される名著なので、絶対に読んで損はない。

読みやすくて面白いというのも高評価の理由だろう。

『スタンフォードの自分を変える教室』ケリー・マクゴニガル

一時期大ブームになった本だが、食わず嫌いをせずにぜひとも手にとって欲しい。

著者のケリー・マクギリスは脳科学や代謝にも造形の深い健康心理学者で、エビデンスベースの自己啓発ブームを巻き起こしたのは彼女だと言っても過言ではない。

「意志力が無いので仕事に集中できない」とか「ダイエットや禁煙を続けることができない」という等身大の悩みを、最先端の科学の知見を活かして解決しようとする。

「誰にでも当てはまる証拠」を提示しつつ、論理的かつ実践的に解説するので、自己啓発本にありがちな気持ち悪さやスピリチュアルな感じは一切ない。

自分の人生をより良くしたいと努力するつもりのある人なら、絶対に読んでおきたいエッセンスが詰まっている。

正直、この本を翻訳して出した出版社はあまり良い仕事をしていなくて、表紙や帯をみる限り、薄っぺらい印象になってしまっている。実際には、博士号持ちの学者が書いている、かなり信頼のおける内容だ。

『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』ケリー・マクゴニガル

上と同じ著者の本だが、これも必読だ。

上の『自分を変える教室』が、「意思の力」や「モチベーション」を扱っていたのに対して、本書は「ストレス」を扱っている。

ストレスは、現代社会を生きていく中では避けられないものだ。ストレスと上手に付き合っていく方法を身につけるのは、QOLを向上させ、チャレンジな人生を送りやすくする、ものすごく大きなライフハック効果がある。

「ストレスは良くない!」と考えている人は、人生損している。実は、ストレスやプレッシャーは、もともと困難に直面したときのために、人間に備わっている生理的機能だ。それを上手に利用するマインドを身につければ、困難を突破しやすくなる。

プレゼン動画なので書籍ほどしっかりとした説明はしていないが、ケリー・マクゴニガルのTED動画を見ると、なんとなくのイメージはつかめる。

「ストレスは味方になりうる」という理屈を理解しておくだけでも、今後の人生が大きく変わってくるかもしれない。

『やってのける~意志力を使わずに自分を動かす~』ハイディ・グラント・ハルバーソン

意志力、継続力、モチベーション関連で言えば、最も整理されていて実践的なのが本書。

「意志の力」をメインにしたエビデンスベースの啓発本は、ロイ・バウマイスターの『WILLPOWER 意志力の科学』などがあるが、本書はその手の様々な研究をまとめる形で書かれているので、読むならこれがいいと思う。

著者のハルバーソンも、モチベーションや目標達成に関する科学の第一人者。

研究の集大成ともなる作品で、「やらないといけないのにできない」「モチベーションが維持できない」という、多くの人が悩むであろう問題に、解決策を提示している。

エビデンスがしっかりありながらも、具体的なハウツーを提示しているので、かなり実践的。

目標を達成しようとする上で、効率的な手順と、効果的なマインドを、誰にでもわかるように教えてくれる。

本書に書いてあることを実践できれば、間違いなく仕事のパフォーマンスは上がるだろう。

『超一流になるのは才能か努力か?』アンダース・エリクソン

あまり自己啓発本っぽくないタイトルだが、とても良い知見が得られるし、勇気づけられる。

著者は、「超一流」研究の第一人者を名乗っている。あらゆる分野における、世界中のトッププレイヤーを研究して、彼らが「超一流」になった要因を探る。

この本が面白いのは、センスや才能というものを大きく否定していることだ。もちろん、科学者になるためには一定のIQが必要だし、スポーツ選手になるためには生来の運動能力が必要であることは著者も認めている。

しかし、「天性の才能」といったものはほとんど幻想であり、実際は練習の質が大きな成果をもたらすことを証明している。

天才のエピソード誇張されがちで、実際に天才と呼ばれた人も、実は優れた練習方法をたまため身につけていることが多いのだ。

本書には、モーツァルトなどの「天才とされた人」の逸話を、証拠を挙げていちいち否定していくところがあるのだが、読んでいてなかなか痛快だ。

これは単に「生まれつきの才能」といったものを否定するために書かれたものではなく、「超一流」を目指して自らのスキルを向上させていく方法も描かれている。

本書に出てくる「心的イメージ」という概念は、何かを極めようとする上では必須の考え方なのではないかと思う。

価値観を覆されるような良書なので、この説明文を読んで気になったなら、読んでみてガッカリすることはないだろう。

『SINGLE TASK 一点集中術』デボラ・ザック

作業効率向上、時間管理、自己管理について書かれた本なら、これが良いと思う。

人間はマルチタスクが向いていない。「音楽聴きながら勉強」みたいなことを止めたほうがいい理由がわかるぞ。

結論としては、「仕事は1つずつ行って、目の前のものにフルコミットしろ」みたいな感じで、読んでいてそれほど面白い感じではない。

しかし、ところどころに出てくる具体的なノウハウは、かなり訳に立つ。

「内容は要約見ればなんとなくわかるし、こういうの読むの面倒くさいなあ」と思っている人ほど、この本に書かれていることを実践する恩恵が大きいかもしれない。

『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』津川友介

著者が日本人だし、死ぬほど胡散臭いタイトルだが、内容はけっこうまともだ。デイヴ・アスプリーの『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』という本よりは全然マシな内容だぞ!

「食」についての考え方は、人生にとても大きな影響を与える。だから、人々が大きな関心を持つのは当たり前だ。

しかし、どういう食事がどのような影響を身体に与えるのか、実験するのは難しい。端的的ならともかく、「その食品を摂取し続けることによる長期的な影響」となると、ほぼ不可能だ。

「人間の健康」といったものは定義が曖昧であり、関わってくる他の変数が膨大だからだ。食事の場合、それぞれの体質によって大きな差が出る。「万人にとって良い食事法」を論じるのは至難の技だ。

しかし、関心の集まるトピックなだけあり、「健康に良い食事」を謳った書籍は膨大にある。中には首を傾げたくなるものもたくさんある。

食事法の本の中で、この『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』は、かなり良い方だと思う。

主張していることはシンプルだし、できるだけ信用のできそうなエビデンスのみを当っている。

食と健康に詳しい人からすれば、それほど目新しい情報は見当たらないかもしれない。しかし、エセ科学的な健康食の本をつかまされる前に、まずは本書に書いてあることをしっかりと理解するべきだ。

書かれているのは主に基礎的なことだが、変なダイエット本や食事本とは一線を画したクオリティがある。「食」を頑張りたい人にはおすすめだ。

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