「政治」を学ぶためのおすすめ本を紹介【国内政治・政治学・政治史】

選挙も近いので、今回は「政治」を学ぶためのおすすめ本を紹介していきたいと思う。

「政治」とは様々な思想やイデオロギーの対立があるものだが、この記事では、なるべく「中立かつ客観的」な、「ちゃんと政治を学べる良書」を多く選んだ。

国際政治ではなく、「身近な政治」や「国内政治」がメインだが、「理論的な内容(政治学)」や「歴史的な内容(政治史)」のものも紹介している。

世の中には、過激で偏った政治本は多いが、まずはちゃんとした内容の本でしっかり勉強するのだ大事だ。

各書籍の紹介には、「著者」、「出版社」、「発売日」、「難易度(★の5段階評価)」といった情報も載せている。難易度に関しては主観によるものなので、参考適度に考えて欲しい。

政治をしっかり学びたい人にとって有用な記事になっていると思う。よかったら参考にしていってもらいたい。

 

政治のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ―増補改訂版

著者 :池上彰
出版社:海竜社
発売日:2011年10月28日
難易度:★

高校の「政治経済」レベルの初歩的な内容を、噛み砕いて説明した本。

「政治」を説明するとき、当人の思想やイデオロギーに大きく左右されがちだが、あくまで中立に、全員にとって重要な基礎的な内容と説明しようとしている。(著者の池上彰氏の主観がまったく入っていないわけではないが。)

図解が多く、読むのにストレスがかからない。内容は初歩的なもので、政治を考える上での「前提」を説明している。

政治に関心がある人のみならず、「社会人ならこれくらいは知っておかないとやばい」くらいの内容を簡潔に説明した超入門書。

「政治と言われても何がなんだかわからない」「前提となる仕組みの理解がまったくできていない」、という自覚のある人にはおすすめ。

 

未来をはじめる: 「人と一緒にいること」の政治学

著者 :宇野重規
出版社:東京大学出版
発売日:2018年9月27日
難易度:★★

高校生に向けた講義を書籍化したもので、5つのトピックで、政治について語る講義集。

内容は平易だが、底が浅い本では決してなく、一流の政治学者による解説なので、大人にとっても勉強になるだろう。

身近な問題から「政治」へと繋げ、古典的なテクストと接続して議論を深める語り口は見事。

単なる政治の知識だけではなく、「思考の仕方」や、「純粋な知的好奇心」を味わえる良書。

 

教養としての政治学入門(ちくま新書)

著者 :成蹊大学法学部
出版社:筑摩書房
発売日:2019年3月6日
難易度:★★★

現代の問題に照らし合わせながら、「政治学」を教養として学んでいくための新書。

「ちくま新書」なだけあって安定した内容で、高校の「政治経済」以上の知識を得たい人のための本。

「政治」は身近な問題に強く関わってくるものだし、それに関しての知識を得ることで、色んなものが見えるようになるだろう。

発売日が比較的新しく、時事的な問題も扱っているので、今から読む人におすすめできる。

 

新版 総理の値打ち (新潮新書)

著者 :福田和也
出版社:新潮社
発売日:2016年8月10日
難易度:★★

初代内閣総理大臣「伊藤博文」から、発売時点での総理「安倍晋三」まで、「歴代の総理全員を100点満点で評価する」というとんでもない本。

著者は、かつて一世を風靡した評論家の福田和也。

総理大臣の名前など、高校で「日本史」を選択した人がいやいや語呂合わせで覚えるもの、という認識の人が多いが、「実際にその総理がどういう状況で何をやったのか」と「その総理に対する著者の採点」をセットにして読んでみると、勉強になる上にめちゃくちゃ面白い!

このような試みである以上、著者の独断と偏見が多分に含まれていて、批判も多い本ではあるが、面白さに関しては保証できる。

「あの首相は何点なのか?」と考えると気になってこないだろうか。すごく良い企画だと思うし、それを実行する知識と勇気がすごい。

肩の力を抜いて読める、学びとエンタメの両方が詰まった良書。

 

自民党―「一強」の実像

著者 :中北浩爾
出版社:中央公論新社
発売日:2017年4月24日
難易度:★★★

「なんで自民党ってこんなに強いの?」を解説した本。政治のシステム的な部分から「安倍政権」を詳細に分析している。

量的調査やインタビューがしっかり行われて、政策決定のプロセスや選挙の仕組み、地方組織や後援会などを分析した上で、自民党という「権力」がいかにして成り立っているのかが分析されている。

自民党の「強さ」と「弱さ」がよくわかるし、「自民党最強」とも言える今の政治を考える上で、本書の視点は必要不可欠なものだと思う。

分析の手法が非常に優れている良書で、あくまで中立的な視点で論じようとしているのも好印象。

政党や政治プロセスについての基礎的な知識についても知ることができる。

現実的な政治について深く考えようとしている人には、特に強くおすすめしたい一冊。

 

自民党―政権党の38年 (中公文庫)

著者 :北岡伸一
出版社:中央公論新社
発売日:2008年7月1日
難易度:★★★★

「日本政治外交史」を専門とする、東大名誉教授「北岡伸一 」氏の主著の一つ。

国内政治について真面目に勉強・研究しようとする人であれば必ず読む本と言っても過言ではない。

「自民党の歴史」について語った本だが、実質的には「戦後の日本の政治史」となっている。

「ジャーナリズム」や「党派性」とは関係なく、堅実に、学術的に、長期政権を担ってきた「自民党」を分析している。

もはや「日本の政治研究における古典」と呼んでも差し支えないかもしれない。

堅実な本ではあるのだが、各政治家に対する著者の評価も書いてあって、それが面白い。

 

政治学の名著30

著者 :佐々木毅
出版社:中央公論新社
発売日:2007年4月1日
難易度:★★★★

「政治学の古典」とされる歴史的な名著を30冊紹介する本。

取り上げられている古典のほとんどは、当時は「政治学」として書かれたものではないが、あえて「政治学」という視点で古典をピックアップするのならどの本か、という試み。

1冊1冊の説明は、「あんちょこ」のような概要と意義の説明なのだが、読書に慣れた人、ある程度の知的能力のある人は、そのようなインデックスを十分に活かすことができるだろう。

博覧強記の著者によって「押さえるべきところ」が網羅されており、政治学を勉強しようとする者にとって、このような新書は非常にありがたい。

 

現代政治学 第4版 (有斐閣アルマ)

著者 :加茂利男、大西仁 、石田徹、伊藤恭彦
出版社:有斐閣
発売日:2012年3月30日
難易度:★★★★★

人文社会系の学術書を主に扱う「有斐閣」が出している、「現代政治学」の教科書的なテクスト。

「政治」とは、それを語るときに否応なく個人の主観や党派性が入ってくるものだが、本書は「政治」というものを客観的かつ原理的な視点で分析しようとしている。

教科書のように使う本として作られてはいるが、「これが正しい」として読むのではなく、「政治といったものを教科書的に編集するとこのような記述になる」というメタ認知を持ちながら読めると、知識を自分の血肉とすることができるだろう。

 

現代政治理論 新版 (有斐閣アルマ)

著者 :川崎修、杉田敦
出版社:有斐閣
発売日:2012年3月26日
難易度:★★★★★

政治の「理論」について扱った本。

内容はかなり高度だし、すべてを今の政治に適用できるわけではないが、原理的に勉強したい人におすすめ。

「どの政党や政治家が何をやったか?」ではなく、「政治とは何か?」という抽象的なところから考えようとするための本。

「自由」「公正」「理念」「規範」「社会」といった、政治を論じる上で自明のように使われる言葉が、どのような理論によって成り立っているかを知る。

大学や大学院で政治学を学ぶ人向けの教科書的な内容だが、より高度で本質的な議論を目指す人は、取り組んでみるのが良い。

 

西洋政治思想史 (有斐閣アルマ)

著者 :宇野重規
出版社:有斐閣
発売日:2013年10月21日
難易度:★★★★

有斐閣から出版されている「有斐閣アルマ」シリーズではあるが、『トクヴィル――平等と不平等の理論家』『民主主義のつくり方』の著者である政治学者「宇野重規」氏の著書でもある。

政治というのは、現実的な事情と過程の積み重ねでもあるので、「政治史」を学ぶことは、本質的な理解のために不可欠と言える。

本書は「政治の歴史」ではなく、「政治思想の歴史」であり、古代ギリシャから現代まで、どのような「政治思想」が展開されてきたのか、を一望できる。

純粋にめちゃくちゃ勉強になる。「政治理論」よりも、こちらの「政治思想史」を先に学ぶほうが、より本質的に理解しやすくなると思う。

大学の学部生レベルの基礎的な内容ではあるが、政治に関してある程度の知識や意見を持っている人でも、得られるものは多いだろう。

高度な内容を扱ってはいるものの、非常にわかりやすく、語りも面白い。「政治学」にそれほど興味がない人であっても、教養としておすすめしたい。

 

 

紹介は以上になる。

当ブログでは、「政治」とトピックを絞らない「おすすめ本ランキング!」の記事も書いているので、よかったらそちらのほうも見ていってもらいたい。

おすすめの本ランキング!教養で差をつける書籍(新書・学術書・ビジネス書)を紹介

2018.12.30

 

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