「経済」を学ぶためのおすすめ本を紹介【経済学】

世の中の大半の人はお金稼ぎに興味があるけど、「経済」というものを学ぼうをする人はあまりいない。

せいぜい、高校の「政治経済」くらいの知識が上限かもしれない。

たしかに、「経済」の知見は、普通に世の中を生きていく上ではあまり必要のないものだ。

「経済(経済学)」は、「どうやればお金を稼げるか?」ではなく、「そもそもお金って何?」「世の中はどういう仕組で回っているの?」という話だからだ。

だが、学ぼうとしない大多数の人と同じ考え方をしていても、単に搾取されてしまうだけである。

本質的に考え、この社会を生き延びようとする上で、「経済を学ぶこと」は、決して悪い選択肢ではない。

今回は、「経済」を学ぶためのおすすめ本を紹介していく。

各書籍の紹介には、「著者」「出版社」「発売日」「難易度(★の5段階評価)」といった情報も載せている。

「経済」をちゃんと学びたい人にとって参考になる内容だと思うので、よかったら見ていって欲しい。

 

目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】

著者 :中野剛志
出版社:ベストセラーズ
発売日:2019年7月8日
難易度:★★

経済を学ぼうとする初学者に、最もおすすめしたい本。

「経済の勉強」を堅苦しいものと思わないで欲しい。

「本質的な経済学の理論」を「現実的な問題」に絡めて説明する、これほどすばらしい解説書が存在するのだ。

今現在、白熱の議論を読んでいる「MMT(現代貨幣理論)」についても解説されている。

純粋に読み物として面白く、知的好奇心のある人ならば絶対に楽しめる内容。

本質的な問題を扱っていながら、語り口はとても平易。説明慣れによる熟練さえ感じてしまう。

日本トップクラスの経済学者による、渾身の一冊。

 

全国民が読んだら歴史が変わる奇跡の経済教室【戦略編】

著者 :中野剛志
出版社:ベストセラーズ
発売日:2019年7月8日
難易度:★★★

一つ上の著作の続編にあたる。あちらが「基礎編」だとすると、こちらは「上級編」になる。

できれば「基礎編」から読むのが望ましいが、ある程度の経済の知識があるなら、こちらから読んでもいい。

「MMT」について知りたいのであれば本書がおすすめ。「MMT」を単独で扱ったものよりも、前提となる背景から説明している本書のほうが、素人にとってはわかりやすいだろう。なぜ「MMT」がアメリカで盛り上がり、日本に上陸してきたのか、その根本的なところを理解できる。

「経済」を軸にして、「財政の問題」、「税制の問題」、「エリート主義の問題」、「グローバル化の問題」、「リベラルの衰退と保守の台頭の問題」など、広範な知識を得ることができる。

著者の「中野剛志 」は、元京大の教授で、「TPPの問題」が騒がれているときにマスコミで話題になった。現代は京大を退職し、経済産業省に勤めている。普段から官僚に教える立場の著者だからこそ書ける内容かもしれない。

「全国民に読んでほしい」と本当に思ってしまうほど素晴らしい書籍。経済を勉強しようと少しでも考えている人は、上の著作と一緒に読んでみてほしい。

 

池上彰のやさしい経済学

著者 :池上彰
出版社:日本経済新聞出版社
発売日:2013年11月2日
難易度:★

安定の「池上彰」による経済学解説書。

誰にでも理解できるような語り口は流石の一言。

「難しい話」に抵抗感のある人は、本書を読み始めるのがいいだろう。

とにかく簡単にしているというわけではなく、あくまでもしっかりとした内容の話を心がけているのが、池上彰が大ヒットし続ける理由なのだろう。程度の低い本では決してない。

ただ、「お金儲け」ではなく「経済を学びたい」という志の高い人であれば、できれば最初に紹介した「中野剛志」の解説書を読むのがいいと思う。

「まったく知識がなくて不安なので、基礎の基礎から学びたい」という人は本書から。

 

経済学講義(ちくま新書)

著者 :飯田泰之
出版社:筑摩書房
発売日:2017年9月5日
難易度:★★★

リフレ派の論者であり、人気のエコノミスト「飯田泰之」による、経済学講義の新書。

適度に簡潔で、わかりやすく、理論的な入門書として、非常におすすめできる。

「ミクロ、マクロ、計量経済学」のエッセンスが、門外漢でもわかるように解説されている。中立的に理論を扱っていて、主義主張が強い本ではない。

「経済学という分野において、どういう思考法をしていて、それが現実でどう応用されているのか」がしっかり解説されているし、内容もスッキリしていてわかりやすい。

他の経済本を読む上でも、本書に書かれていることが理解できていれば、すんなりと腑に落ちるようになるだろう。

 

資本主義と民主主義の終焉――平成の政治と経済を読み解く

著者 :水野和夫、山口二郎
出版社:祥伝社
発売日:2019年4月27日
難易度:★★★

内閣審議官を務め、証券エコノミストとしての顔も持つ経済学者「水野和夫」と、行政学が専門で経済にも明るい政治学者「山口二郎」が、日本の平成における「政治と経済」を語る。

時事的な内容が多いが、発売日が新しく、まさしく今の問題を扱っている。

一つ一つのトピックにおいて、それぞれの主張が面白く、最後まで興味深く読めるだろう。

なかなかの辛口で、トピックによっては異論を挟みたくなる場合もあるかもしれない。

「経済」は原理的な部分もあるし時事的な部分もある。根本から理解しようと時事問題を避けていては、逆に遠回りしてしまうことになるので、このような書籍を読むことも大事だ。

適当なオッサンが経済を語っているのではなく、ちゃんとした論者によるものだからこそ意味がある。

 

お金2.0 新しい経済のルールと生き方

著者 :佐藤航陽
出版社:ベストセラーズ
発売日:2019年7月8日
難易度:★★

「株式会社メタップス」の創業者が書いた、「お金」に関する本。

お金儲けの本ではなく、「経済のルール」について書いた本であり、資本主義の先の未来を大胆に予想している。

「お金」というものの本質をわかりやすく説明しながら、テクノロジーについてそれがどのように変わっていくのかを論じている。

仮想通貨、シェアリングエコノミー、電子マネー、ベーシックインカム、評価経済など、今風の問題をたくさん扱っている。

とんでも的な内容ではなく、堅実かつ論理的に説明していて、なおかつ語り口が非常にわかりやすく魅力的。

ベースとなる著者の知的能力に関しては、この記事で取り上げた本職の人たちと比べれば劣る。しかし、楽しくてワクワクする雰囲気がある本なので、このような書籍から経済への興味を膨らませるのも決して悪いことではないだろう。

 

経済学という教養

著者 :稲葉振一郎
出版社:筑摩書房
発売日:2008年7月10日
難易度:★★★★

本職は「社会学者」である「稲葉振一郎」氏が、経済学を勉強し、それを解説した本。

「素人の、素人による、素人のための経済学入門」というのがテーマ。

「経済学」で使われる前提をそのまま採用するのではなく、外側から俯瞰的に見ている本と言えるかもしれない。

数式が使われず、スラスラ読めるのだが、内容はけっこう難しく、ある程度の知的水準が要求される。

哲学、思想、歴史、法学、社会学など、文系の学問をそれなりにしっかり勉強した人が、「経済学も教養として少し知っておかないと……」と思ったときには、非常に推奨できる本。

また、経済学を学んでいる人にとっても、知識の相対化と客観視のために有用な内容かと思う。

時事的な問題に多く言及されているが、今読むと古く感じるかもしれない。

 

父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

著者 :ヤニス・バルファキス
翻訳 : 関美和
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2019年3月7日
難易度:★★

「経済」について、本質的かつ簡単に解説する本。

そんなに簡単な話でもなく、「父が娘に語る」というタイトルだが、「娘」というのが高校生以上でないと理解できないだろう。少なくとも子どもに読み聞かせて理解できるようなことではない。

タイトルはともかく、話はとても面白い!

具体例が出されながら、ドラマチックにストーリーが展開していく。

堅苦しくなく、どこか詩的ですらあり、壮大な物語を読んでいるようなワクワク感がある。

世界的なベストセラーだが、その期待を裏切らないほど面白い。

ある程度の知識がある人にとっては微妙かもしれないが、経済初学者にはおすすめしたい。

 

マンキュー入門経済学 (第2版)

著者 :N.グレゴリー マンキュー
翻訳 : 足立英之、石川城太、小川英治、地主敏樹、中馬宏之
出版社:東洋経済新報社
発売日:2014年2月21日
難易度:★★★★

経済学の入門書の定番中の定番。

「入門書」と言ってもガチなやつなので、内容は簡単ではない。

これ一冊の内容をある程度は理解していれば、日本の経済学部のたいていの人よりは経済をわかっていることになる。

「理論」なので、これをベースにして、現実的な問題にどう当てはまるのか考えていく必要がある。

色んな経済の議論に触れていく上で、手元に抱えておきたい一冊。

本質的で間違いのない内容だが、わかりやすい。名著にして良書。値段は高めだが買う価値はある。

 

良き社会のための経済学

著者 :ジャン・ティロール
翻訳 :村井章子
出版社:日本経済新聞出版社
発売日:2018年8月24日
難易度:★★★★★

著者の「ジャン・ティロール」は、フランスの経済学者で、2014年のノーベル経済学賞受賞者。

単なるノーベル賞受賞者というだけでなく、経済学において圧倒的な知名度とスター性がある人物。

そんなティロールが、一般向けに経済学を解説したのが本書。

理論上の話にとどまらず、具体的な現実の問題を、経済学を使ってどう解決していけるか、経済学をどう使えば社会を良くしていけるのか、を論じている。

わりと本人の主張を前面に押し出しているし、フランス人らしいエスプリを感じる部分もあり、一流の知性に触れることの知的興奮を味わえる本。

一般の読者向けの解説書ではあるが、「わかりやすい」という感じでもないので、「経済学を一から学びたい」という人は別の本がいいと思う。本の値段もそれほど優しくはない。

 

 

「経済を学ぶ」ためのおすすめ本の紹介は以上になる。

本記事では、ジャンルを問わない「おすすめの本」のランキングなども書いているので、本記事が参考になったという人は、以下の記事も読んでいって欲しい。

おすすめの本ランキング!教養で差をつける書籍(新書・学術書・ビジネス書)を紹介

2018.12.30

 

スポンサーリンク

コメントを残す