「お金」を学ぶためのおすすめ本&漫画本を紹介【マネーリテラシー】

「お金」に関する知識は、あるのとないのとでは大違いだ。

今の世の中を生きていく上で、「お金」を避けることはまず不可能と言ってもいい。

「お金の知識によって得をするのはズルい」というのは、まっとうな感覚ではあるのかもしれない。しかし、今の社会が「お金の仕組み」でまわっている以上、そこに文句を言い続けていても仕方がない。

学んでから文句を言うならまだしも、何も学ばないうちから印象だけで文句を言うのは最悪だ。

せめて、不当な偏見を持たない程度には、「お金」に関する知識をしっかりと学ぶ必要がある。

今回は、「お金」を学ぶための「本」「漫画」を紹介していく。

腰を据えて学ぶためには「本(書籍)」が定番だが、「お金」の知識に関しては、良質は漫画本がたくさんあるので、それも紹介していきたいと思う。

 

知らないと損する 池上彰のお金の学校 (朝日新書)

著者 :池上彰
出版社:朝日新聞出版社
発売日:2011年10月13日

テレビで引っ張りだこの「池上彰」さんの本だが、めちゃくちゃ良い内容。

「お金に関する絶対に知っておかなければならないレベルの知識」を、誰にでもわかりやすいように教えてくれる。

本当に「知らないと損する」という話なので、優先的に読むべきだと思う。

銀行、保険、投資、外貨、インフレやデフレ、など、「あらためてどういう仕組みなのか?」と聞かれると、実はよくわかっていなかったり、整理できていなかったりする。

「お金の関連」のことについて、そもそもの話をまったく理解できていないという自覚がある人には、本書がおすすめだ。

自分はそれなりに投資や金融の知識はあるほうだと自負していたが、「こんなにわかりやすい説明の仕方があるのか!」と関心しながら最後まで読むことができた。

基礎的な知識がある人にとっては「当然のこと」ばかりなので、すでに多少のマネーリテラシーがある人は読まなくていい。それにしても、池上彰さんは説明がすごく上手だと思う。

 

改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学

著者 :ロバート・キヨサキ
翻訳者:白根美保子
出版社:筑摩書房
発売日:2013年11月8日

「お金」に関してのリテラシー本で、おそらく世界で最も有名なものの一つ。

著者はアメリカ人だが、税制や金融の制度というのは意外にもどの国も似通っているものだ。

例えば、労働による所得は、給料の上昇が緩やかで、税制の割合も多いので、「働いてお金を稼ぐ」やり方では苦しくなる一方だ。そこから抜け出すためには、労働によって得た所得を「資産」にしていかなければならない。……という考え方は、マネーリテラシーの基本だが、より労働者が不利な日本に生きる人こそ肝に銘じておかなければならないこと。

現在の資本主義社会に生きる以上は、非常に重要な話だし、マネーリテラシーが低い日本人こそ、本書を熟読するべき。

そもそもの知識がまったくない人を、やさしく丁寧に導いてくれる。

自己啓発的な部分と、しっかりと知識を教えてくれる部分のバランスが良く、ベストセラーになるのも納得の内容。

 

マネーという名の犬 12歳からの「お金」入門

著者 :ボード・シェーフェー
監修 :村上世彰
翻訳者:田中順子
出版社:飛鳥新社
発売日:2017年10月27日

12歳の子どもでもわかるように、「お金の本質的な話」を、ストーリー形式で解説している。

世界的なベストセラーであり、子どものみならず大人が読んでも学びがある。

「働くこと」「投資すること」「株って何?」「借金ができたらどうすればいいか?」「お金は汚いものなのか?」という、お金にまつわる核となる話を解説していく。

高度な内容はなく、「結局は子供だまし程度」と思う人もいるかもしれないが、世界中で人気になるだけの内容ではあると思う。

自己啓発的でもあり、お金のことをしっかり考え、お金を稼ぎたいというモチベーションを与えてくれる本。

 

難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!

著者 :山崎元、大橋弘祐
出版社:文響社
発売日:2015年11月11日

偏差値40くらいのタイトルだが、真っ当かつ基礎的な内容。

「お金は増やしたいけど、減るのが怖いから投資ができない」という、日本人の過半数を占めていそうなメンタリティの人に向けて、安全で納得できるお金の運用術を解説している。

「老後はいくらあれば安心?」「家は買うべき?」「保険は入るべき?」などといった、誰もが疑問に思うトピックについて、「お金の正しい仕組み」をベースに解答していく。

情報弱者を狙ったように見えるちゃらいタイトルの本だが、内容はかなり良いと思う。

下手したら、知識のない初心者に一番おすすめできる本はこれかもしれない。

 

新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計のすすめ (幻冬舎文庫)

著者 :橘玲
出版社:幻冬舎
発売日:2017年8月4日

人気本を数多く出版している投資家の「橘玲」氏による、人生設計のための解説書。

経済的独立が可能になる「1億円の資産を保有すること」を目標に、そのための戦略を解説している。

日本に生まれたのであれば、特別な才能がなくとも「億の資産」は可能であると著者は主張する。

制度の歪みなどをしっかり把握した上で、「人生の利益の最大化」を目指す、クレバーな人生設計のための本。

実際に著書で言われていることが可能なのかどうかは別として、具体的な話がしっかり書かれているのが流石だし、めちゃくちゃ勉強になる。

これを1冊読めば、税金、資産運用、保険、ビジネスなど、「お金」に関する幅広いリテラシーを得られるだろう。内容はやや難しめ。

 

マンガでわかる株式投資! 女子高生株塾

著者 :ホイチョイ・プロダクションズ
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2009年3月27日

株の雑誌『Zai』で大人気だった漫画「女子高生株塾」。

「漫画で教える」系の本はたくさんあるけど、「文章でやる内容をむりやり漫画にしただけ」のものが多くで、逆に分かりづらかったりする。

しかしこの漫画は、普通に内容が面白いのが特徴!

「人間の欲望を扱った漫画」で、ぐいぐい読み進めて行きたくなる魅力がある。

「株」や「投資」や「経済」についての基本的な知識を得たくて、「本を読むのはちょっとダルい」という人には、ぜひともおすすめしたい。

発売日がやや古く、時事ネタに関しては歴史を感じるが、そんなものは気にならないほどの勢いと面白さのある漫画なので、ぜひ読んでみて欲しい。

 

インベスターZ

著者 :三田紀房
出版社:講談社
発売日:2013年9月20日(第1巻)

『ドラゴン桜』や『アルキメデスの大戦』などで知られる大人気漫画家「三田紀房」が、投資について描いた漫画。

「マンガでわかるお金の教科書」がテーマなので、お金を学びたい人にピッタリ。

超名門学校の「投資部」に入った天才中学生の成長物語。テレビドラマ化もした大人気作だ。

内容的には、ややファンタジー色が強いが、人気漫画だけあって面白いし、しっかり勉強になる。

全21巻もあるので、すべて購入するとけっこう高い(25,000円近く)のが難点。

「アマゾンプライム」に入会しているなら、「kindle unlimited」で1巻無料で読めるので、入会者は試しに読んでみるのもあり。

 

マネーの拳

著者 :三田紀房
出版社:小学館
発売日:2005年6月30日(第1巻)

上で紹介した『インベスターZ』の三田紀房が過去に描いた、ビジネスで成り上がる男の漫画。

もとプロボクサーのチャンピオンが、ビジネスの世界でもチャンピオンになろうと奮闘する。

「お金の話」というよりは「ビジネスの話」だが、会社経営と金策は切り離せないので、十分に「お金の勉強」になる。

「どうすれば商売で成功できるか?」という内容なので、そういう関連のお金の話を求めている人におすすめしたい。

 

キミのお金はどこに消えるのか

著者 :井上純一
出版社:KADOKAWA
発売日:2018年8月4日

中国人の嫁との日常を描いた『中国嫁日記』で大ブレイクした漫画家「井上純一」による経済エッセイ。

かなり攻めた内容ではあるが、『経済を学ぶためのおすすめ本を紹介』記事でも著書を紹介した、明治大学准教授の飯田泰之氏が監修を務めているし、トンデモ本というほど過激でもない。

初心者に語りかけるように経済を説明していて、多くの人にとって考えるキッカケを与える本になるだろう。

主張内容としては、「財政均衡」に反対して「経済成長」を推し進める立ち位置にあたると思う。

社会的な弱者に寄り添う姿勢を見せている、著者の優しさと熱さを感じさせる一冊。

 

著者 :鈴木みそ
出版社:KADOKAWA
発売日:2011年4月28日(第1巻)

「オトナの社会見学」がテーマで、様々な業界の裏に流れる「お金」の仕組みを徹底的に解剖する、ルポルタージュ的な内容(フィクションという体ではあるけど)。

綿密で濃厚な取材のもとに描かれていて、「どういう仕組でどれくらい儲かるのか?」という「みんなが気になる銭の話」が、一切の遠慮なく描かれている。

純粋に面白く、勉強になる。

単なるゴシップ漫画ではなく、漫画作品としてのクオリティが純粋に高い。

「裏話漫画」や「学習漫画」など様々なジャンルを描いてきた「鈴木みそ」氏の手腕が光る。

「お金を学ぶ」という目的ではなくても、純粋に漫画作品としておすすめしたいくらいの良書だ。

 

 

紹介は以上になる。

当ブログでは、「経済」を学ぶためのおすすめ本や、ジャンルを問わないおすすめ本ランキングも執筆しているので、よかったら以下の記事も参考にしていってほしい。

「経済」を学ぶためのおすすめ本を紹介【経済学】

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