コーヒーメーカーって、色んな形状や機能のものがあって、初心者からしたら訳がわからないと思う。
特に話をややこしくしているのが「カプセル式コーヒーメーカー」というやつ。
この記事では、「ドルチェグスト」や「ネスプレッソ」といった「カプセル式コーヒーメーカー」は一体何なのか?を解説して、ついでにおすすめの製品も紹介したいと思う。
「ラクに使えるコーヒーメーカーが欲しい」「ドルチェグストやネスプレッソに興味があるけど実は何なのかちゃんとわかっていない」という人にとっては、かなり参考になると思う。
目次
カプセル式コーヒーメーカーって何?
「カプセル式コーヒーメーカー」は、ちょっと特殊なコーヒーメーカーだ。「ドルチェグスト」や「ネスプレッソ」も「カプセル式」に分類される。
「コーヒーメーカー」とは、コーヒー粉やコーヒー豆からコーヒーを作る機械。
大まかに、コーヒー粉から淹れる「ドリップ式コーヒーメーカー」と、コーヒー豆から砕ける「全自動式(ミル付き)コーヒーメーカー」の2種類がある。
また、「エスプレッソ抽出」をするための「エスプレッソマシン」というのもある。
普通のタイプの「コーヒーメーカー」や「エスプレッソマシン」を探している人は、以下の記事に詳しく書いたのでそちらを参考にしてくれ!
本題である「カプセル式コーヒーメーカー」は、「コーヒー粉が入った専用のカプセル」を使ってコーヒーやエスプレッソを淹れる特殊なコーヒーメーカーのこと。
決まった「規格」のカプセルしか使えないので汎用性はないが、そのぶん管理がラクで、工夫しなくても手軽に美味しいコーヒーを飲める。
ズボラな人におすすめなのが「カプセル式のコーヒーメーカー」。
「ドルチェグスト」や「ネスプレッソ」って何?どういう違いがあるの?
「ドルチェグスト」や「ネスプレッソ」は、「ネスレ」という食品メーカーが提供する「カプセル式コーヒーメーカー」の名称だ。
カプセル式コーヒーメーカーが紛らわしいのは、色んな種類があるのに、それぞれ規格が違うから。
「ネスレ」のコーヒーブランド名「ネスカフェ」出しているものだけでも、「バリスタ」「ドルチェグスト」「ネスプレッソ」の3種類がある。「バリスタ」は、正確にはカプセル式コーヒーではなく、レギュラーソリュブルコーヒーを上手に淹れるための専用機器であり、実質的にカプセルをセットするのは「ドルチェグスト」と「ネスプレッソ」の2種類。
さらに、「UCC」のドリップポッドや「illy」のカプセルなど、それぞれ規格の違うカプセルマシンと専用カプセルがあって、ユーザーにとっては非常にややこしいことになっている。
大事なのは、同じカプセルコーヒーという位置づけの商品でも、それぞれ互換性はないということ。
- 「ドルチェグスト」のマシンには「ドルチェグスト」用のカプセル
- 「ネスプレッソ」のマシンには「ネスプレッソ」用のカプセル
- 「UCCドリップポッド」のマシンには「UCCドリップポッド」用のカプセル
ということを覚えておけばそれでいい。間違えて自分のマシンに対応していないカプセルを買ってしまう人はけっこう多い。
日本において主要な「カプセルコーヒー」は、「ドルチェグスト」「ネスプレッソ」「UCCドリップポッド」の3つだけ。(まあUCCもほとんど流行ってないので、実質的にはネスレのマシンだけ。)
この記事では、ネスレ「ドルチェグスト」&「ネスプレッソ」の、おすすめマシンとおすすめカプセルを、それぞれ紹介していく。
まとめると
- 「マシン」と、それに対応する「カプセル」を使ってコーヒーを作るのが「カプセルコーヒー」
- カプセルコーヒーにも様々な種類がある
- それぞれ規格が違い互換性は無いので、例えば「ドルチェグスト用のカプセル」を「ネスプレッソ」で使うことはできない
ということになる。
カプセル式コーヒーのビジネスモデルは?
「カプセル式コーヒーメーカー」は、「プリンター」や「ゲームハード」のようなハードウェア産業とまったく同じビジネス構造だ。
「プリンター」は、本体の価格は性能のわりには非常に安いが、インクカートリッジはその企業のものにしか対応しておらず、利益率の高いインクを売ることで利益を上げる。
任天堂などが売っている「ゲームハード」も、本体価格は赤字覚悟で、後から対応するハードを売り上げて収益を上げるビジネスモデル。
「カプセル式コーヒーメーカー」は、それらとかなり似ている。
「ドルチェグスト」も「ネスプレッソ」も、マシンは高性能なわりには非常に安く手に入る。ただ、普通のコーヒー粉やエスプレッソ粉は使えず、専用のカプセルに入った粉しか使えないので、ユーザーは対応する製品を買い続けることになる。
マシンはめちゃくちゃ安いが、カプセルはやや割高、というのが「カプセルコーヒー」。
ネスカフェの製品は「エスプレッソ抽出」というのをするのだが、3万から5万円レベルの「エスプレッソマシン」の抽出が、1万円以下のマシンで可能になる。
ただ、市販の「エスプレッソ粉」や「エスプレッソ豆」よりも、「カプセルコーヒー粉」のほうが割高なので、長期的には「カプセル式コーヒーメーカー」のほうがコストがかかる。
頻繁にコーヒーを飲む場合、最初の1〜2年は「カプセル式コーヒー」のほうが安いが、3年以上のスパンで見ると「豆から砕けるエスプレッソマシン」などとコスパの良さは逆転すると思う。
カプセル式コーヒーのメリットとデメリット
カプセル式コーヒーのメリットとデメリットをそれぞれ解説していく。
カプセル式コーヒーのメリット
カプセル式コーヒーのメリットはいくつもある。
まずは、「コーヒー粉の管理がしやすいこと」だ。通常のコーヒーメーカーを使う場合、コーヒー粉は劣化しやすいものなので、保存方法には気を使う。一方で、カプセルコーヒーの場合は密閉されたカプセルに粉が入っているので、ほとんど何も気を使う必要がない。(直射日光や極端な温度差に気をつけるくらい。)
また、「作るのがとても簡単」で、マシンにカプセルをセットしてボタンを押すだけで抽出できる。「掃除も手間がかからず」、使用済みカプセルを捨てて定期的に水洗いするだけ。
とにかく、カプセル式コーヒーはラク!
それだけでも十分なメリットと言えるだろう。
コーヒーについてあまり詳しくない初心者や、マシンや粉の管理が苦手な人でも使いやすい。
また、小分けのカプセルを使うので、色んな味を手軽に試しやすい。通常のコーヒーに加えて、「カプチーノ」や「ラテ・マキアート」も自宅で手軽に作れる。同じ機体で、「ココア」や「抹茶」なども楽しむことができる。
また、手間のわりには味のクオリティが非常に高いのも魅力。
「ドルチェグスト」も「ネスプレッソ」も、エスプレッソ抽出という、通常のドリップより高度な圧力をかけた抽出をするのだが、安い機体でしっかりと美味しいコーヒーを作ってくれる。
普通のインスタントコーヒーやレギュラーコーヒーと比べて、カプセルコーヒーの味はずっと良いほうと言える。
けっこうこだわらないとできないようなレベルの味を、手軽に実現できるので、やっぱりネスレはスゴい!
カプセル式コーヒーのデメリット
カプセル式コーヒーのデメリットは、自由度と応用力がないこと。
「ドルチェグスト」のマシンを買ったなら、ドルチェグストのカプセル以外は使うことができない。
普通のレギュラーコーヒー粉やエスプレッソ粉が使えないのは、明確なデメリットと言えるだろう。
また、カプセルは通常の粉に比べて高い。もちろん味にこだわっているというのもあるのだけど、それを加味してもやや高め。
メリットとデメリットまとめ
メリットは、
- いろいろとラク!
- 初心者に優しい
- 味のクオリティが高い
- 手軽に色んなやつを試せる
- マシンが安い
デメリットは、
- 自由度がない
- 規格の異なる他の粉が使えない
- 長期的には割高
長期的にコスパが良いわけではないが、「楽にクオリティの高いカフェを作れる」という非常に大きなメリットがあるので、コーヒー通の自分が客観的に見ても、カプセル式コーヒーはけっこうおすすめできる。
ズボラな人には特におすすめ!
比較!「ドルチェグスト」と「ネスプレッソ」の違い
一言で言うなら、「ネスプレッソ」が初心者向けで、「ドルチェグスト」のほうが本格派。
1杯あたりの価格だが、「ドルチェグスト」は約60円、「ネスプレッソ」は約80円。
どちらもクオリティは高いが、「ドルチェグスト」は万人受けもするであろう共通項的な味。「ネスプレッソ」はよりディープな本格派の味。(あくまで傾向ではあるけど。)
「ドルチェグスト」は、カプチーノやソイラテのカプセルや、ココアや抹茶といった飛び道具的なラインナップもあるが、「ネスプレッソ」は純粋にエスプレッソのみ。「ネスプレッソ」では、ミルク系は別のミルクサーバーを使って抽出する。
「ネスプレッソ」の場合、ミルクサーバーが別にある(エアロチーノというミルクを泡立てる機械を別に使う)ので、「ラテアート」のようなこともできる。機械からそのまま完成品のカプチーノやラテが出てくる「ドルチェグスト」ではそれはできない。ただ、普通にミルク系の完成品を作る上では、「ドルチェグスト」のほうが手間は少ない。
マシンの価格だが、一番安いモデルだと「ドルチェグスト」も「ネスプレッソ」もそこまで変わらないものの、「ネスプレッソ」のほうが価格の幅が大きく、ミルクサーバー付きなどけっこう高価なものまである。
ドルチェグスト | ネスプレッソ |
万人向けの味 | 本格的な味 |
1杯あたり60円程度 | 1杯あたり80円程度 |
ソイラテや抹茶など、 色んなメニューに対応 |
エスプレッソのみを抽出 |
どちらが優れているというわけではないので、好きなほうを選ぶと良いだろう。
以下、「ドルチェグスト」と「ネスプレッソ」のおすすめ機種とおすすめカプセルをそれぞれ紹介していくので、興味のある人は見ていってほしい!
「ドルチェグスト」のおすすめ機種
「ドルチェグスト」のおすすめ機種を紹介していく。
抽出のクオリティにマシンごとの差はなく、コーヒーの味はカプセルの違いで決まる。
- 淹れるときの手間や時間
- 給水できる水の容量
- タッチパネルなどの機能があるか
- デザイン性
が主な差別化要素。
基本的には最もスタンダードなモデルの「ジェニオ2 プレミアム」がおすすめだが、解説文を読んで気に入ったものを買えばいいと思う。
ドルチェグスト ジェニオ2 プレミアム
寸法:W16.5×D25.7×H29.6cm
重量:2.7kg
容量:1000ml
現行機種の「ドルチェグスト」で、もっともスタンダードなモデルがこれ。
使い方は非常にシンプル。給水し、抽出量のメモリを合わせ、カプセルを本体にセットして、抽出レバーを引くだけ。
とても簡単に上質なコーヒーを淹れられる、カプセル式コーヒーメーカーとして不満点のない製品だと思う。膨大な販売終了モデルを経て、改良を積み重ねて今の機種になったので、操作性と性能はとても安定している。
誰でも使えるしお手入れも簡単。使用済みカプセルを捨てて、カプセルホルダーを水で洗うだけ。
ドルチェグストの基本となる機種で、特にこだわりがないのであれば、この「ジェニオ2 プレミアム」が最もおすすめ。
ドルチェグスト ピッコロ プレミアム
寸法:W16×D22.8×H29.3cm
重量:2.4kg
容量:600ml
基本的に「ジェニオ2 プレミアム」がおすすめなのだが、安さを求めるのであればこの「ピッコロ プレミアム」が選択肢。
サイズがコンパクトになっていて、価格も半額以下という格安のドルチェグスト。
安さという大きなメリットに対して、デメリットになるのは、「マニュアル抽出」であること。
「ジェニオ2 プレミアム」は、レバーを引いたらあとはオートで最後までコーヒーを淹れてくれるのに対して、この「ピッコロ プレミアム」は、コーヒーが淹れ終わるまで手動で操作していなければならない。
価格は安いぶん、けっこうな手間がかかる。頻繁に使うのであれば、オーソドックスなモデルの「ジェニオ2 プレミアム」のほうがおすすめだ。
ドルチェグスト ルミオ
寸法:W17.6×D22.2×H36.8cm
重量:2.7kg
容量:600ml
ドルチェグストの新しいモデルがこの「ルミオ」。太陽の光をイメージして作られているらしい。
悪くない性能で、価格も安く、スタイリッシュでコンパクトなモデル。「ジェニオ2 プレミアム」の次に選択肢になりうる。
操作方法は「ジェニオ2 プレミアム」と同じで、水量を設定して、レバーを引くことで最後までオート抽出。
カプセルホルダーを一度取り出してカプセルをセットし、カバーをつけてマシンにハメる形状になっている。「ジェニオ2 プレミアム」と比較して、ひと手間かかる感はあるものの、そこまで気になるほどではない。
悪くない機体で、デザインなどが気に入ったのであれば検討してみてほしい。
ドルチェグスト エクリプス
寸法:W27.4×D33.2×H32.1cm
重量:5.5kg
容量:1000ml
なんともスタイリッシュな形状のドルチェグスト。
「eclipse(エクリプス)」は「日食」や「月食」という意味で、それをイメージして作られているらしい。
カプセル式以外のあらゆるコーヒーメーカーを探しても、ここまで特異な形の製品は珍しいと思う。
タッチパネルで操作が可能になっていること以外は、基本機種である「ジェニオ2 プレミアム」と味や性能は変わらない。
使いやすくはないし、デカいのでスペースも食う。オシャレ目的のドルチェグスト。
部屋に置いておけば注目を集めること間違いなしだが、スペックと使い勝手を重視する人にはおすすめできない。
ドルチェグスト ドロップ
寸法:W25.2×D25.2×H31.9cm
重量:3.0kg
容量:800ml
「ドロップ」は、水が滴る形を意識してデザインされたドルチェグスト。
タッチパネルがついて、タンクは若干減っているが、性能自体は「ジェニオ2 プレミアム」と同じ。
基本的にはオシャレ目的のバージョンだが、価格はそこまでプラスされないし、普通に使いやすい形状なのでけっこうおすすめ。
オリジナリティと使いやすさが両立した、優れたプロダクトデザインだと思う。
「ドルチェグスト」用のおすすめカプセルコーヒー
おすすめの「ドルチェグスト」用カプセルコーヒーを紹介。
ドルチェグスト オリジナルブレンド
定番のレギュラーコーヒー。苦味と酸味のバランスが良いこだわりのブレンドで、ドルチェグストの実力を体感できる一品。
ドリップ式のコーヒーメーカーでこのレベルの味と風味を実現するには、けっこうこだわらないと無理だろう。
手軽に美味しいコーヒーが飲める「カプセル式コーヒー」の真価がわかる。
ドルチェグスト リッチブレンド
もともとは「モーニングブレンド」という名前だった。「オリジナルブレンド」と比較して、ややリッチな(濃い目の)飲み口になっているのが特徴。
コーヒー感のある苦味があり、コク深さとキレもある。こちらも非常に美味しい。
「オリジナルブレンド」とどっちが良いかは好み。あっさり系が「オリジナル」で、濃い口系が「リッチ」なので好きなほうを。
ドルチェグスト レギュラーブレンド(ルンゴ)
「ルンゴ(イタリア語で「長い」を意味する)」という、お湯多めで抽出する用のカプセルコーヒー。
個人的に、ドルチェグストの中で一番美味しいと思う。味と風味のレベルが非常に高い。
酸味と苦味が両方ともしっかりあるバランス系で、万人が良さを認めるブレンドだと思う。コーヒーの美味しいところをしっかり抽出できていて、手軽さと奥深さを両立できている。
安い製品価格でハイレベルな抽出を可能にする「カプセル式コーヒーメーカー(ドルチェグスト)」の本領発揮といったような、素晴らしい味わい。
ドルチェグスト カプチーノ
ドルチェグストのミルク系は、「コーヒーカプセル」と「ミルクカプセル」を、それぞれ規定の分量をマシンのほうで指定して作る。とても手軽にカプチーノが飲めるのもドルチェグストの魅力だ。
濃厚なエスプレッソコーヒーに、ふわふわの魅力が乗った本格的な作り。ミルク感がやや強めの作り。
既成品だけあって、コーヒーとミルクの味わいが非常にマッチして、まさに「カプチーノ」といったような贅沢な味わいがある。
ドルチェグスト ラテ マキアート
「マキアート」は、「カプチーノ」と同様にエスプレッソコーヒーに泡立てたミルクを混ぜたものだが、「カプチーノ」のよりはミルクの量が少なめのもののことを言う。
甘さ控えめ、ミルク感たっぷりのマキアートで、しっかりとコーヒーのクオリティの高さを感じられるのが高ポイント。甘さが足りない人は砂糖を入れて調整することもできる。
世の中には甘さでごまかすタイプの飲料は多いが、かなりしっかりとした、リッチな味わいを体感できる本格派。他のカプセルと比べて価格は高めだが、贅沢な気分を味わえる。
女性人気も高そうなオシャレな感じ。これが簡単に家で作れるというのは価値のあることだと思う。
ドルチェグスト チョコチーノ
コーヒー豆を原材料にした飲み物以外も、同じマシンで作れるのがカプセル式コーヒーの魅力。
カカオ豆(チョコ)と牛乳を原料にした、「チョコチーノ」はかなりクオリティが高い。
ふわりとしたミルクとココアが溶け合って、甘くて贅沢な味わい。コーヒーが飲めない子供も喜ぶだろう。
淹れたてのチョコチーノを手軽に家庭で味わうことができる。
ドルチェグスト 宇治抹茶
なんと、カプセルコーヒーは「抹茶」にも対応している!
ネスレはスイスのメーカーだが、京都の宇治と提携して、海外でも販売している。日本以外でも実はけっこう人気のカプセル。
「抹茶」は茶筅(ちゃせん)を使って「点てて」淹れるものだが、ドルチェグストで作った抹茶には特有のクリーミーさがあって、「これはこれでアリかも」と思ってしまう味。
変わり種ではあるが、気になる人は試してみてほしい。
ドルチェグスト バラエティカプセルセット
初めて買う人や、色々試してみたい人は、「バラエティカプセルセット」がけっこうおすすめ。
気に入ったものをリピートするつもりで、順番に試していくのがいいかもしれない。
来客用などにも使いやすい。
「ネスプレッソ」のおすすめ機種
ネスプレッソのおすすめ機種を紹介していく。
こちらも「ドルチェグスト」同様に、カプセルで味が決まるので、マシンごとの味の違いはない。
ただ、「ネスプレッソ」の場合、上位機種は「リストレット」や「アメリカーノ」という抽出機能が追加されていたり、ミルクサーバー付きのものがあったりして、「ドルチェグスト」よりは価格の幅が広い。
予算の範囲内で、自分にとって必要な機能がついているものを選ぼう。
ネスプレッソ イニッシア
寸法:W12×D32.1×H23cm
重量:2.4kg
容量:600ml
対応:ルンゴ、エスプレッソ
最も基本的な軽量モデルで、現在は一応カタログ落ちという位置づけになっているが、普通に購入することができる。
安定して評価の高いネスプレッソの機体で、これを買っておけばまず間違いがない。
お手入れ簡単、ワンタッチですぐにエスプレッソコーヒーを抽出してくれる。マシンスペックは最大19気圧の高圧力抽出で、カプセルを売らないのであれば普通に赤字になるレベルの超高性能。
特にこだわりがないのであれば、最もおすすめできる機種。
ネスプレッソ エッセンサ ミニ
寸法:W8.4×D33×H20.4cm
重量:2.3kg
容量:600ml
対応:ルンゴ、エスプレッソ
「イニッシア」の後続として登場した超軽量級のマシン。ありえないほどの幅の細さで、置くスペースをほとんどとらない小型な機体。狭いキッチンにも置きやすいだろう。性能自体は「イニッシア」とまったく同じ。
シンプルで美しいデザイン性と、圧倒的なコンパクトさがあるぶん、給水やカートリッジの出し入れがやりづらくなっているという不満もある。
「イニッシア」のほうが価格も安く安定感があるが、サイズの小ささを求めるのであればこちらの「エッセンサ ミニ」も有力な選択肢。
ネスプレッソ ピクシークリップ
寸法:W12×D33×H23.5cm
重量:2.8kg
容量:700ml
対応:ルンゴ、エスプレッソ
機能:パネル着せ替え
デコレーションパネルを付け替えることによって、デザインの変化を楽しめるという仕様のネスプレッソ。
「イニッシア」や「エッセンサ ミニ」とできること自体はまったく同じで、わずかな違いは「水タンクの水量を知らせる機能」がついていること。あとは、給水容量がわずかに増えて、安定感のある機体になっている。
性能はほぼ同じなものの、最安の「イニッシア」と比べて価格の上がり幅もそれほどではないので、デザインが気に入ったのであれば購入を検討するに値する。
ネスプレッソ プロディジオ
寸法:W12.5×D38×H25.5cm
重量:2.9kg
容量:700ml
対応:ルンゴ、エスプレッソ、リストレット
機能:自動カプセル排出、Bluetooth
ネスプレッソの上位機種で、「リストレット」に対応し、「自動カプセル排出」もできる。
高級感と安定感のあるチタン製の機体で、動作音も小さくなっている。需要があるかどうかは不明だが、Bluetoothでスマホと接続して遠隔操作できる。
ハイスペック機種だが、コンパクトさも意識されていて、給水タンクの接続部の向きを調整することで、キッチンの限られたスペースにもフィットしやすいように形状を設定できる。
高熱加速システムにより、よりスピーディーに抽出の準備が整う。「イニッシア」と比較して価格は倍になっているが、それだけのスペックは十分にあると言える。
安くはないが、価格を遥かに上回るほどのスペックのある機体。ちょっと奮発して高級感のあるネスプレッソが欲しいという人におすすめ。
ネスプレッソ エキスパート
寸法:W38×D22.5×H29cm
重量:2.9kg
容量:1100ml
対応:ルンゴ、エスプレッソ、リストレット、アメリカーノ
機能:自動カプセル排出、Bluetooth、お湯の温度調節
「プロティジオ」の機能に加えて、「アメリカーノコーヒー」にも対応している。
「アメリカーノ」とは、エスプレッソコーヒーをお湯で薄めた、いわゆる「エスプレッソのお湯割り」だ。抽出方法はエスプレッソと同じだが、薄めることによって「アメリカンコーヒー」に近い、苦味が少なめのすっきりした味わいにしている。
日本はどちらかと言えば、アメリカンコーヒーに近いドリップコーヒーを嗜むカルチャーがあるので、日本人のユーザーにはありがたい機能だと思う。
また、「温度調節」ができるのも非常に大きい。ネスプレッソの不満点として、温度が全体的に温めのものが多く、「熱々のコーヒー」というほどでもないものが多い。(エスプレッソは本来そういうものだから仕方がないのだが。)
「エキスパート」は、温度調整で熱めのコーヒーを作ることができ、これも日本人ユーザーにとっては嬉しいだろう。
「プロディジオ」とそこまで大きく価格は変わらないが、サイズは大きく変わって、横幅が広く、奥行きがそれほどない形状になっている。
安いものではないので十分な検討が必要だが、使いやすく性能も高く、基本的にかなりおすすめできる機種。「アメリカーノ」や「温度調節」が魅力的ならば、悪い買い物にはならないと思う。
ネスプレッソ ラティシマ・タッチ
寸法:W17.5×D32×H26cm
重量:4.8kg
容量:950ml
対応:ルンゴ、エスプレッソ、リストレット、カプチーノ、ラテ
機能:ミルクタンク付き
現在では「イニッシア」と同じく「ラティシマ・タッチ」は型落ちしてしまったのだが、普通にネットなどで買えるし、発売当初よりも非常に安くなっているので基本的にかなりおすすめ。
差別化要素は、ミルクタンクがついていて、ボタンを押すだけで簡単に「カプチーノ」や「カフェラテ」が作れる。
ミルクタンクは取り外してそのまま冷蔵庫に保存しておくことが可能。
少ない水でコーヒーを淹れる、濃厚な「リストレット」にも対応している。
ミルク系のエスプレッソをよく飲むという人が買うべきなのはこのマシン。
ネスプレッソ ラティシマ・プロ
寸法:W19.5×D30.5×H27.5cm
重量:6.0kg
容量:950ml
対応:ルンゴ、エスプレッソ、リストレット、カプチーノ、ラテ
機能:ミルクタンク付き、自動クリーニング、タッチセンサー
ネスプレッソの中で最も高価な機種。「ラティシマ」系の正当進化で、形状自体はシンプルだが、高級感のある材質やデジタルタッチスクリーン、クリーニング機能など、非常に質が高くなっている。
一番大きな違いはミルクフォームで、きめ細かい上質な泡を作ることができる。また、ミルクノズルまで自動で洗浄してくれるクリーニング機能がついて、お手入れが非常にラクになった。
毎日「カプチーノ」や「ラテ系」のエスプレッソを飲むという人は、これがあるとQOLが向上する。
普通のエスプレッソの味自体はどのネスプレッソマシンも同じなので、ミルク系を嗜まないという人には値段分の価値はないと思う。
また、「エキスパート」とは別の派生で進化した機体なので、「アメリカーノ」や「温度調節」の機能はない。
「ネスプレッソ」用のおすすめカプセルコーヒー
おすすめの「ネスプレッソ」用カプセルコーヒーを紹介。
ネスプレッソ アルペジオ
ネスプレッソのカプセルの中で最も人気なのが「アルペジオ」。深い紫のオシャレな色合いが特徴。
深煎り系のローストで、ココアや樹木のような、深みのある芳醇なアロマが特徴。
香りと苦味が強めで、濃厚なコーヒー豆のしっかりした味わい深さがあるが、バランスが良いので飲み口はとても心地よい。
ミルクと混ぜなくてもクリーミーな感じの濃厚さがあり、普通のエスプレッソで飲むのがおすすめ。
ネスプレッソカプセルの最高傑作と評される一品なので、一度は試してみてほしい。
ネスプレッソ リニツィオ・ルンゴ
ルンゴで飲む用のカプセルコーヒー。
ブラジル産とコロンビア産のアラビカ豆を、それぞれ別の深さで焙煎してからブレンド。
麦芽や穀物のような香ばしいフレーバーがあり、苦味が控えめで、まろやかであっさりした飲み口。
エスプレッソに慣れていない人でも飲みやすい。
ネスプレッソ ローマ
中南米産のアラビカ豆に、エスプレッソによく合うロブスタ豆をブレンドし、絶妙なバランス感のある繊細な味わいを表現した。
エスプレッソならではの濃厚な存在感がありながらも、気軽に飲めるようなマイルドな飲み口。
ネスプレッソの中でも堅実に高い人気を保ち続けるブレンド。
ネスプレッソ カザール
ネスプレッソのカプセルコーヒーの中で、最も苦味とコクが深いブレンド。
コーヒー感の非常に強い香りと苦味があり、コク深いボディ感も重量級。
コーヒーを飲み慣れた、エスプレッソ好きのためのカプセルコーヒー。
ここまでの深みを市販のエスプレッソ豆とエスプレッソマシンで作り出そうとするとかなり大変だが、ネスプレッソならとても手軽に楽しめる。
強めのコーヒー好きから、根強い人気がある。
ネスプレッソ カプセル お試しセット
ネスプレッソはコーヒーの味の違いが分かる人のための製品。
色んなタイプのハイレベルなブレンドが手軽に試せるというのは、大きな魅力と言える。
様々な味を飲み比べできる「お試しセット」や「アソート」は非常におすすめ。初心者はまず味を試してみて、気に入ったものをリピートするのがいいと思う。
最初から一つの味をまとめて買うのは、リスクが高いし、あまり面白みもない。
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