「インスタントコーヒー」とは、お湯に溶かすだけで飲めるコーヒーのことだ。
ドリップ(抽出)の手間が必要な「コーヒー粉(レギュラーコーヒー)」と違って、お湯さえ沸かせばすぐに飲めるのがインスタントコーヒーのメリット。
この記事では、おすすめのインスタントコーヒーを、ランキング形式で紹介していく。
- 通常のインスタントコーヒーおすすめランキング
- カフェインレスのインスタントコーヒーおすすめランキング
の2つに分けて紹介する。カフェインレスを探している人は後者のほうを見てほしい。
ランキングの前に、インスタントコーヒーを選ぶためのいくつかのポイントを解説しているが、読むのが面倒な人は目次からいきなりランキングを行ってかまわない。
目次
インスタントコーヒーはどのタイプがお得?スティックと瓶の違いについて
インスタントコーヒーには、一定の分量ごと(たいてい2gごと)に小分けにされた「ステック」タイプと、そのまま瓶に入っている「瓶」タイプがある。また、お得用や業務用の「袋」タイプというのがある。
金額的には、
の順番でコストパフォーマンスが良くなる。ただ、袋タイプは安いけれど管理が面倒くさいというデメリットもある。
コーヒー豆は劣化しやすく管理が大変なのだが、インスタントコーヒーはコーヒー豆を抽出してから粉末状にしているもので、コーヒー豆以上に適当に保存しておくと劣化しやすい。特にインスタントコーヒーは劣化すると嫌な酸味が出やすい。
最も管理がラクなのは「ステック」タイプだ。一回分が小分けになっているし、箱にそのまま入れておいて必要なときに取り出すだけでいい。
「瓶」タイプも管理が比較的ラクで、日光などの強い光や、高温多湿の場所を避けて置いておけば、基本的には問題ない。当然ながら、蓋をちゃんと締めるのが一番大事だ。
管理に困るのは、「お得用」や「業務用」の「袋」タイプだ。業務用は1キロのとかがAmazonや楽天でも売られていて、コスパはヤバいくらい良いが、保存するのが大変なので注意が必要。保存用の瓶やジップロックがないとちゃんと保存できない。
種類 | 管理 | 価格 |
「ステック」 | とても簡単 | 高め |
「瓶」 | 簡単 | 安め |
「袋」 | 大変 | とても安い |
という感じだ。
ステックタイプでもまとめ買いすればかなり安くなることが多いし、管理コストがかからないステックは十分にアリだと思う。
業務用の袋タイプを買ってジップロックなどで保存しておくのが、手軽にコスパを最大化できる方法なのだけど、大量に買ったインスタントコーヒーが口に合わなかったら最悪なので、少なくとも最初は、ステックタイプか瓶タイプで買うことをおすすめする。
ぶっちゃけたところ、インスタントコーヒーの美味しさってどうなの?
インスタントコーヒーは、各種メーカーの技術と創意工夫の結晶であり、とても手軽に美味しいコーヒーを味わうための方法だ。
一方で、「インスタントコーヒー」と「コーヒー粉(レギュラーコーヒー)」の間には、超えられない壁がある。
という感じで、どうしても「コーヒー粉」は「コーヒー豆」に劣るし、「インスタントコーヒー」は「コーヒー粉」に劣る。特に、「淹れたてかどうか?」は大きく味を左右する。
種類 | 手間 | 味 |
インスタント | お湯に溶かすだけ | 限界がある |
コーヒー粉 | 「ドリップ」が必要 | 淹れたて |
コーヒー豆 | 「粉砕」と「ドリップ」が必要 | 挽きたて&淹れたて |
「インスタントコーヒー」と「コーヒー粉(レギュラーコーヒー)」の違いについて詳しく知りたければ、
という記事も書いているので参考にしてほしい。
コーヒーは、ただ豆を粉にしてお湯に溶かしているわけではなく、「焙煎」→「粉砕」→「抽出」という過程を経るからこそ美味しくなる。
「レギュラーコーヒー」は、「焙煎」→「粉砕」まで終わったもので、飲む人が自分で「抽出(ドリップ)」することで、淹れたてのコーヒーになる。
「インスタントコーヒー」は、「焙煎」→「粉砕」→「抽出」のすべてを終えて一度飲めるコーヒーにした後、それを粉末にして、溶かすだけで飲めるようにしている。
完成までの工程を終えたコーヒー液を、「スプレードライ(加熱して蒸発)」や「フリーズドライ(凍結して昇華)」などの製法で粉にしているのがインスタントコーヒーであり、「淹れたて」のコーヒーとは別物なのだ。
だから、インスタントコーヒーの美味しさには限界があることも事実。もちろん、ドリップという面倒なことをせずに、溶かすだけで飲めるという手軽さは絶大なメリットであり、各メーカーはできるだけインスタントで美味しくなるように続けているので、味を楽しめるレベルのクオリティは十分にある。舌が肥えていない人は、インスタントとレギュラーを飲み比べてもわからない場合がほとんどだろう。
本格派とは言えないものの、素晴らしいインスタントコーヒーはたくさんあるし、前置きが長くなったがランキングを紹介していきたい。
インスタントコーヒーのおすすめランキング
おすすめのインスタントコーヒーを、第1位から順番に、ランキング形式で紹介していく。順位は独断と偏見で付けているので、その点はあらかじめご了承いただきたい。
「ステック」や「瓶」の内容量も書いてあるが、内容量や価格はメーカーの意向でわりと頻繁に変わったりするので、正確にはリンク先のページを見てほしい。「Amazon」と「楽天」とで価格が違う場合も稀にある。
カロリーも表記しているが、インスタントコーヒーの原料はすべてコーヒー豆で、1杯(2gをお湯に溶かした)あたり、だいたい5kcal〜7kcalほど。ちなみに市販の飲料は、100mlあたり5kcal未満の場合は「カロリーゼロ」と表記していいことになっている。(だからブラックの缶コーヒーはカロリーゼロだ。)インスタントコーヒーの場合も、100mlあたり2.5〜3.5kcalなので、同じように表記すると0Kcalになる。
「苦味」「酸味」「コク」「キレ」を★で評価しているが、多ければいいわけではなく、あくまで味の傾向を表す指標と思ってほしい。
第1位 ネスカフェ ゴールドブレンド ブラック
内容量(スティック):2g✕90本
内容量(瓶):80g
原材料:コーヒー豆
カロリー:7kcal(2gあたり)
苦味:★★★
酸味:★★★
コク:★★★
キレ:★★★
コスパ:★★★
「ネスレ」はスイスに本社がある、世界的な食品メーカー。ネスレのコーヒーブランドである「ネスカフェ」は、世界中にシェアがあり、日本においても、最も人気のインスタントコーヒーと言っても過言ではない。
ネスレは独自技術を主張するために、自社の製品を「レギュラーソリュブルコーヒー」と名乗っているが、実質的にはお湯に溶かすだけで飲めるインスタントコーヒーだ。(ドリップが必要なレギュラーコーヒーとは別物。)
この「ゴールドブレンド」は、ネスレのインスタントの中でも高級バージョンの位置する。(「エクセラ」などがオーソドックスなバージョン。)
価格はインスタントコーヒーの中ではやや高めで、スティックで「1杯18円台(90杯分で約1700円」、瓶で「1杯16円台(60杯分で約1000円)」と、それなりにする。
ただ、味と香りは抜群に良い。個人的に、一般的な価格のインスタントコーヒーの中では一番美味しいのではないかと思う。
「挽き豆包み製法」という独自技術で、淹れたての香りとコーヒー本来の味を再現する努力をしている。インスタントコーヒーの技術としては、間違いなく世界トップクラスだろう。
味にこだわりたい人には間違いなくおすすめできる。
ちなみに、普通に飲むと、すべてがお湯には溶け切らず、カップの底に粒が残るが、これはそういうふうになっていて、混ぜ方が足りないというわけではない。溶かさなくてもいい成分が下に残るようになっているのだ。擬似的に抽出(ドリップ)と似たようなことをしているのだろう。
「飲み終わった後、カップの底に見えるその粒こそが、確かな品質の証です。」と公式がよくわからない説明しているが、そういう溶け方で一番美味しいように調整されている。
この味で満足できないならインスタントコーヒーはやめたほうがいいかもしれない。
第2位 AGF ちょっと贅沢な珈琲店 スペシャル・ブレンド スティック (ブラック)
内容量(スティック):2g✕100本
内容量(瓶):80g、120g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:★★★
酸味:★★★
コク:★★★★
キレ:★★
コスパ:★★★★
日本が誇る企業「味の素」の子会社で、飲料を担当している「味の素AGF」が提供する、世界屈指のインスタントコーヒー。
「味の素AGF」と言えば、「ブレンディ」や「マキシム」といったブランドが有名だが、個人的に一押しなのがこの「ちょっと贅沢な珈琲店」だ。
「ちょっと贅沢」と名前がついているが、他のインスタントコーヒーと比べても価格は安め。瓶で買えば「1杯12円台(40杯分で約500円)」、業務用1kgを買えば「1杯3円台(500杯で約1500円)」と、もはや値段が気にならないレベルのコスパになる。
いきなり業務用を買うのは保存が大変なのであまりおすすめしないが、スティックや瓶で普通に買っても、コストパフォーマンは非常に良いと思う。
原料はコーヒー豆のみで、ブラジル産の高級アラビア種と、ベトナム産のロブスタ種を使い、インスタントでも美味しく感じるように、長年の試行錯誤の上で生み出されたブランド。
粉をお湯に溶かしただけとは思えないくらい深い香りとコクがある。良い意味で癖がなく、万人受けするようなブレンドなのもグッド。
近年のインスタントコーヒーの進化には驚かされる。とても手軽に、それなりに美味しいコーヒーを飲めるようになっている。
比較的新しいブランドだが、安い上にけっこう美味しいので、おすすめ度は非常に高い。
第3位 AGF マキシム ブラックインボックス アソート
内容量(スティック):2g✕50本
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:-
酸味:-
コク:-
キレ:-
コスパ:★★★
4種類の別々の味が詰まったインスタントスティックコーヒーのアソート。とても手軽に複数のコーヒーを楽しめる、素晴らしいセット商品だ。
どれも原料は純粋なコーヒー豆100%なので、砂糖や乳化剤や人工甘味料は入っていない。すべてブラックコーヒーなので、飲み比べてみると味の違いがわかりやすいと思う。
基本となる「ブラジル・ブレンド」が20本に、「コロンビア・ブレンド」「キリマンジャロ・ブレンド」「モカ・ブレンド」が10本ずつ入っている。
「コロンビア豆」は、雨季と乾季のバランスが良い土地で栽培され、芳醇でフルーティーな口当たりがある。
「キリマンジャロ豆」は、標高が高く、洪水量の多い高地で栽培され、苦味と酸味のバランスが良く上品な香りがある。
「モカ豆」は、エチオピアやイエメンで作られ、酸味と甘味が強く、しっかりとしたコクがある。
一箱でそれぞれの違いを味わえる、とても贅沢感のあるコーヒーアソートだ。
AGFこだわりのフリーズドライドライ製法で作られていて、インスタントコーヒーでできる限界までコーヒーの風味を引き立たせている。
気に入った味があればそれをリピートすればいいので、初めて買う初心者にもすごくおすすめ。
箱のデザインもオシャレで、インテリアで部屋に置くのも、来客用にも向いている。
安価な値段で、いい感じにコーヒーの楽しさが詰まった、粋な計らいのボックスだ。
第4位 キーコーヒー インスタントコーヒー スペシャルブレンド
内容量(瓶):90g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:★★★
酸味:★★★
コク:★★★★
キレ:★★★
コスパ:★★★★★
「キーコーヒー」は、東証一部に上場している日本の有名なコーヒーの栽培&販売業者。小売や卸売が主な仕事だが、プライベートブランドのような形で、インスタントコーヒーを販売している。
「コーヒーを極めよう」が理念で、インスタントコーヒーにピッタリな安価な豆をちゃんと選んでいる。メキシコ産のアラビカ種と、インドネシア産のロブスタ種がメインで、とてもバランス良くブレンドされている。
ステック版はなく瓶のみだが、非常におすすめ!
驚異的なコストパフォーマンスの良さで、変な色気を出さず、インスタントコーヒーらしい美味しさを追求している。
値段以上に美味しく、信頼できる味と品質。嫌な雑味を感じず、飲みやすいのも推せるポイント。
第5位 ネスカフェ プレジデント
内容量(瓶):65〜100g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:★★★★
酸味:★★★
コク:★★★★
キレ:★★★
コスパ:★
消費者の熱い要望で復刻した、ネスカフェの定番レギュラーソリュブルコーヒー。
知名度的に、「ゴールドブレンド」や「エクセラ」の影に隠れてしまっている感があるが、個人的に最も美味しいのはこれだと思う。
インスタントコーヒーとしてとてもしっくり来る味。「普通の人が思い浮かべるインスタントコーヒーらしい味」みたいなニュアンスの味がするのだが、伝わるだろうか? インスタントらしさの上に、しみじみとした旨さがある。
瓶タイプは、量を調整できるので、粉を贅沢に使い、けっこう濃い目に熱いお湯に溶かして飲むと美味しく感じる。
ただ、「ゴールドブレンド」よりもさらに上位の高級版で、「1杯37円台(32杯分で約1200円)」と、非常に値段が高い。
コスパを度外視すれば、味は間違いなく申し分ない。「インスタントコーヒーの中でこれが一番旨い」と評価する人は少なくないだろう。
金をかけてもいいから、できるだけ美味しいインスタントコーヒーを飲みたいという人におすすめ。
第6位 AGF ブレンディ
内容量(スティック):2g✕100本
内容量(瓶):80g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:★★★
酸味:★★★
コク:★★★
キレ:★★★
コスパ:★★★★
「インスタントコーヒーと言えばコレ!」という定番の商品。
「味の素AGF」の最も有名なコーヒーブランドで、インスタントコーヒーのみならず、レギュラーコーヒーやペットボトルコーヒーでも有名だ。(「ブレンディ」は日本で初めて900mlのペットボトルコーヒーを出したことで名高い。)
原料はコーヒー豆のみというシンプルなものだが、改良が続けられ、インスタントコーヒーとして丁度良く美味しいものになっている。
スプレードライで一度乾燥にした粉末に、水分を与えてまた乾燥させることによって顆粒状にし、水にサッと溶けやすくするAGF独自の「アグロマート製法」を使っている。毎日の快適さを追求したインスタントコーヒーだ。
ブラックのままでも美味しく飲めるように作られているが、特にミルクと相性が良いことが特徴で、牛乳そのまま溶かせばまカフェオレになる。
コストパフォーマンスも良く、手軽に飲めるインスタントコーヒーとしては、これ以上を求めてるとバチが当たるくらいのクオリティ。
第7位 ネスカフェ エクセラ ブラック
内容量(スティック):2g✕100本
内容量(瓶):40〜200g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:★★★
酸味:★★★
コク:★★
キレ:★★★
コスパ:★★★★★
「エクセラ」は、ネスカフェを代表する「インスタントコーヒー(レギュラーソリュブルコーヒー)」のブランドで、900mlのペットボトルコーヒーでも有名なのでスーパーでよく見かけるだろう。
原材料はコーヒー豆のみだが、香りを閉じ込めるフリーズドライ製法で、お湯に溶け出した瞬間から香ばしくて良い匂いが漂ってくる。
同じネスカフェの「ゴールドブレンド」よりも安いので、コストパフォーマンスを重視する人はこちらもあり。
「シンプル・イズ・ベスト」の、安定して美味しい味。
冷たい水や牛乳にも溶けやすいので、アイスコーヒーやコーヒー牛乳も手軽に楽しめる。
第8位 ハマヤ ブルーマウンテンブレンドNo.1
内容量(瓶):50〜100g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:★★★
酸味:★★★
コク:★★★
キレ:★★
コスパ:★
1924年創業の伝統あるコーヒーカンパニー「ハマヤ」のプライベートブランド。
ジャマイカ産の最高級ブランドである「ブルーマウンテン」をふんだんに使った超贅沢なインスタントコーヒー。
「ブルーマウンテン」は、標高800m〜1200mの山脈で栽培され、水はけの良い急斜面で手ずから栽培される超高級豆だ。栽培地の山脈は、青みがかって見える霧がよく発生することから、ブルーマウンテンという名前がついた。完璧なバランスと上質な香りが特徴の、日本でもよく知られているコーヒー銘柄。
惜しみなく高級豆を使い、そのポテンシャルを十分に発揮したインスタントコーヒーで、誰もが評価する至高の味わいがある。
ただ、値段はかなり高い。「高級インスタントコーヒー」として、贈り物にできるようなレベル。
第9位 ネスカフェ 香味焙煎 丸み or 深み
内容量(瓶):65g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:-
酸味:-
コク:-
キレ:-
コスパ:★★★
こだわりの豆を使い、「焙煎」の火加減にこだわった、「ネスカフェ」の高級路線のレギュラーソリュブルコーヒー。
ネスカフェの「香味焙煎シリーズ」は、主に瓶で売られていて、様々な種類があるのだが、代表的なのは「丸み」と「深み」だ。
「丸み」は、苦味と酸味がちょうどよく、バランスの良い飲みやすい味わいになっている。
「深み」は、完熟の厳選豆を使って、濃厚な香りとコク深い味わいが楽しめるようになっている。
インスタントコーヒーの中では高級品の部類になる製品だが、味は非常に良いので、こだわりたい人は選択肢に入れておこう。
第10位 UCC ザ・ブレンド 117
内容量(スティック):2g✕100本
内容量(瓶):90g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:★★★★
酸味:★★
コク:★★
キレ:★★
コスパ:★★★★
自社のコーヒー農園を展開するなど、日本を代表するコーヒー企業である「UCC上島珈琲」のインスタントコーヒー。
ブラジル産、コロンビア産の品質の良い豆を選び、レギュラーコーヒー(ドリップコーヒー)に近い風味を目指して作られている。
苦味が強めで、深いコーヒー感のある味。深煎りやエスプレッソ風に近いという感想を持つ人もいるかもしれない。
特筆すべきはコストパフォーマンスの良さで、インスタントコーヒーの中でもかなり安価なほう。
苦味の深さにこだわりを感じる一品。
第11位 AGF マキシム
内容量(スティック):2g✕100本
内容量(瓶):80g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:★★★
酸味:★★
コク:★★★
キレ:★★
コスパ:★★★
味の素AGFの「マキシム」は、最近ではあまり店頭などで見かけなくなったが、愛飲していた人も多いブランド。
AGF独自の「T2ACMI焙煎」を採用、丁寧に焙煎されたコーヒーを粉末化していて、素朴な香ばしさが香る。日本人の口に合いそうなコーヒーのテイストだと思う。
砂糖や牛乳を混ぜず、ブラックでそのまま飲むと美味しいような味。心が落ち着くようなコク深さがあり、一息つくときに飲みたい。
第12位 ネスカフェ 香味焙煎 円やかジャガーハニー
内容量(瓶):40g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:★★
酸味:★★★
コク:★★★★
キレ:★★
コスパ:★★
ネスカフェの「香味焙煎」には様々な種類があり、その一つで、「ジャガーハニー」という珍しい豆をブレンドした高級志向のインスタントコーヒー。
「ジャガーハニー」は、チョコレートのようなフレーバーが特徴な、コスタリカ産の高級豆で、日本ではカフェやコーヒーショップでもあまり見ないレア豆。
こういう希少な豆を、手軽な商品として消費できるのも、大手企業が出すインスタントコーヒーの魅力だ。
フルーティーかつコク深いという、珍しいタイプの味わいで、心地よく香るような焙煎の具合も素晴らしい。
好き嫌いが別れそうなテイストでもあるのだが、味にこだわるなら試してみたい。
第13位 UCC クラスワン
内容量(瓶):90〜220g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:★★
酸味:★★
コク:★★★
キレ:★★★
コスパ:★★★★
UCCが提供する、定番のインスタントコーヒー。
ブラジル豆を100%で作っていて、安いのに品質にはこだわっている。
コーヒー感のある味は薄めで、濃厚な苦味や鋭い酸味は期待できないが、コクやキレといったアクセントを重視するような味わい。不思議と丁度よい飲み心地に感じる。
牛乳に溶かして美味しいように作られていて、独自のスプレードライの顆粒で、冷水や冷やした牛乳にも溶けやすい。また、砂糖を溶かした甘味ともよくマッチする味だと思う。
コーヒー牛乳やカフェオレを作って砂糖を溶かす、といった飲み方をしたい人に特におすすめ。
第14位 MMC 美味珈琲グルメ
内容量(瓶):200g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:★★
酸味:★★★★
コク:★★
キレ:★★
コスパ:★★★★
三本コーヒー株式会社は、歴史のある飲料メーカーで、カフェや小売、卸売などをやっている。激レアだが自動販売機もある。
その三本コーヒーのブランドである「MMC」だが、インスタントコーヒーも出していて、値段の安さが特徴。
ブラジル産アラビカ種の豆をフリーズドライ製法で粉末化していて、本格派な作り方にも関わらず激安なので、コスパを重視する人におすすめできる。
インスタントのブランドコーヒーの中では酸味が強めで、ややクセのある味かもしれない。
第15位 マウントハーゲン オーガニック フェアトレード インスタントコーヒー
内容量(瓶):100g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約7kcal(2gあたり)
苦味:★★
酸味:★★★
コク:★★★
キレ:★★
コスパ:★
「マウントハーゲン」は、ドイツにある小さな村から始まったオーガニックコーヒーブランドで、「人と環境のケア」を理念に、フェアトレードコーヒーを販売している。
コーヒー栽培の支援と同時に、生産者の生活環境の改善にも尽力しているのだが、コーヒーの品質に非常にこだわることでも有名。手摘みで最高品質の完熟豆だけを選び、信頼できるブランドに磨き上げている。
パプアニューギニア、ペルー、メキシコ産などの豆を使い、インスタントコーヒー向きにブレンド。
オリジナリティがあり、悪くない味だが、高い値段に見合うぶんの味かは微妙なところ。やはり資本主義の最前線で戦っている大手メーカーは強いと感じる。
オーガニックっぽいオシャレな風味があり、気に入る人はとことん気に入りそうな味。
カフェインレス(デカフェ)のインスタントコーヒーおすすめランキング
カフェインレス(デカフェとも言う)のインスタントコーヒーのおすすめを、第一位から順にランキング形式で紹介していく。
カフェインを抜くと、基本的に味と香りは落ちるし、薬理的な覚醒作用もないので物足りなさを感じる。作るのに手間がかかるので価格も高め。
一方で、寝る前でも飲めるし、カフェインの摂りすぎを気にすることなくいくらでも楽しめるので、メリットは多い。コーヒーポリフェノールは消えないので、健康効果はちゃんとある。
最近のデカフェコーヒーは普通に美味しいのも増えてきているので、一度飲んでみることをおすすめする。
第1位 ネスカフェ ゴールドブレンド カフェインレス
内容量(瓶):80g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約5kcal(2gあたり)
カフェインカット率:97%以上
苦味:★★★
酸味:★★★
コク:★★
キレ:★★
コスパ:★★★★
安定と信頼の「ネスカフェ ゴールドブレンド」のカフェインレスバージョンで、天然水を使うシンプルな製法で97%のカフェインカットに成功している。
カフェイン有りバージョンと比べて、当然ながらフレーバーと味の質は落ちるが、それでもしっかりと香ばしいコーヒー感を味わえる。
基本的にデカフェコーヒーは、カフェイン抽出の手間がかかるので価格は高めだが、流石のネスカフェブレンドだけあり、手頃な価格でそれなりの味の製品をしっかり出してきていると思う。
カフェインのカット率はそこまで高くはないものの、97%は取り除けているし、値段が安いというのが大きな利点。
カフェインの薬理的な満足感はないものの、十分にコーヒーを飲んだ感が味わえる良い製品だと思う。
第2位 UCC おいしいカフェインレスコーヒー
内容量(スティック):2g✕30本
内容量(瓶):45〜90g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約5kcal(2gあたり)
カフェインカット率:97%以上
苦味:★★
酸味:★★★
コク:★★
キレ:★★
コスパ:★★★★
「UCC」が提供する、カフェインレスの定番コーヒー。
「ネスカフェ ゴールドブレンド」のカフェインレス版と価格は似たようなもので、こちらは「液体二酸化炭素抽出法」という、水に溶かすカフェイン抽出よりも風味が落ちにくい製法を採用している。一方で酸味と雑味が強く、苦味に関しては物足りなさも感じる。
薄味なぶん、熱いお湯に多めに溶かすと、コーヒーっぽさが増して美味しく感じる。
カフェインレスだがステック版も売られていて便利。カフェインはコーヒーが腐るのを防いでくれる作用もあるので、カフェインレスは腐りやすいのだが、ステック版は簡単に長期間保存できる。
第3位 マウントハーゲン オーガニック フェアトレード カフェインレスインスタントコーヒー
内容量(瓶):100g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約5kcal(2gあたり)
カフェインカット率:97%以上
苦味:★★
酸味:★★★★
コク:★★
キレ:★★
コスパ:★★★
ドイツのオーガニックブランド「マウントハーゲン」のデカフェコーヒーで、有機コーヒー豆を使ったフェアトレード製品なのに、けっこう安い。コスパ重視の人も検討に値する価格。
メーカーがデカフェコーヒーに力を入れていることがわかる、渾身の製品。
もちろん、科学的な溶剤を使ったカフェイン除去法は一切採用せず、天然水と二酸化炭素でオーソドックスに分離している。
華やかな香りとフルーティーな酸味で、オーガニック感のあふれる味わい。
普通のコーヒーっぽい満足感はないが、デカフェコーヒーとしてはかなり美味しく感じる。良さ気なコーヒー風飲料を探している人はぜひ試してみてほしい。
第4位 カフェダイレクト インスタントコーヒー デカフェ
内容量(瓶):100g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約5kcal(2gあたり)
カフェインカット率:99%以上
苦味:★★★
酸味:★★★★
コク:★★
キレ:★★
コスパ:★
「カフェダイレクト」は、イギリス発の世界的なフェアトレード飲料メーカーで、単なる慈善事業に終わらず、味のクオリティを重視して継続的な支援の実現に成功している。英国土壌協会のオーガニック認証を取得するなど、オーガニック界隈では信頼性の高いブランド。
ペルー産、ニカラグア産のオーガニックコーヒー豆を使用し、カフェイン抜きながらもリッチな味わいにブレンドしている。
デカフェコーヒーにしては、びっくりするほど味が良い。
「ちょっとコーヒーとしての飲める」のではなく、「デカフェコーヒーとして美味しい」という感じがする。「コーヒーっぽい味の美味しい飲み物」として、普通に日常的に飲みたくなるくらい。
カフェインレスであることを考慮すれば味は間違いなくトップクラスに良いが、値段も高い。フェアトレード製品でもあるので、良いことしてる気になれる感も相まって、それっぽい気分になれるお得感はあるかもしれない。
パッケージなどもカッコよく、世界規模で成功しているのも納得のクオリティの製品だ。
カフェインカット率が非常に高いので、「ほんの少しのカフェインも摂りたくない」という人でも飲める。
第5位 クライス カフェインレスコーヒー
内容量(瓶):50g
原材料:コーヒー豆
カロリー:約5kcal(2gあたり)
カフェインカット率:97%以上
苦味:★★
酸味:★★
コク:★★
キレ:★★
コスパ:★★
ドイツ発、ヨーロッパ有数のコーヒーメーカーで、日本にも展開している「クライス」のデカフェコーヒー。
味と香りは薄めだが、リアルなコーヒーっぽさを重視したノンカフェインコーヒー。
化学薬品を一切使用しない「超臨界二酸化炭素抽出法」で、コーヒー本来の酸味や香りをほどよく調合している。
本物のコーヒーには及ばないものの、味と香りはしっかりとしているので、飲めば満足感を得られるだろう。
おすすめコーヒーの紹介は以上になる。以下はあとがきのようなもの。
インスタントコーヒーの美味しい淹れ方(飲み方)は?
インスタントコーヒーを美味しく飲む方法だが、「お湯の温度調節」と「溶かし方」の2点が大事。
コーヒーの種類にもよるので一概には言えないが、90度くらいのお湯で、底に微妙な沈殿ができるくらいギリギリの量をきっちり溶かすのが、個人的には美味しいインスタントの飲み方だと考えている。(ネスカフェのレギュラーソリュブルコーヒーは底に粉が残るのが仕様なので注意が必要。)
「フライパンで粉を熱すると美味しくなる」みたいなことを提唱している人がいるのだが、たしかに焦げ目がつけば香ばしさは増すが、普通に元の風味を失う可能性が高いし、そこまで手間をかけるなら「レギュラーコーヒー」などの選択肢を選んだほうが絶対に良い。
「お湯に混ぜるだけ」という手軽さこそがインスタントコーヒーの最大の武器であり、作るのに手間と時間をかけてしまえば本末転倒だ。
「手軽だからこそのインスタントコーヒー」なので、雑にお湯に溶かして飲むのが一番いいと思う。「ラクにすぐ飲める」というのはそれ自体に十分な価値がある。
手軽に美味しいコーヒーを飲みたいなら、「缶コーヒー」や「ペットボトルコーヒー」も選択肢としてアリ
手軽さと美味しさの両立を求めるなら、「缶コーヒー」や「ペットボトルコーヒー」は、かなり良い選択肢だ。特に「常温」や「アイス」で飲む上では、インスタントコーヒーよりも平均的なクオリティはずっと高い。
「インスタントコーヒー」は、一度作ったコーヒーを粉末にしてお湯に溶かせるようにしているが、「缶コーヒー/ペットボトルコーヒー」は、作ったコーヒーをそのまま缶やペットボトルに詰めている。味の劣化が少ないのはもちろん後者だ。
「缶」や「ペットボトル」の欠点は、「熱々のホットコーヒー」にはできないことだが、それ以外の、常温やアイスで飲む場合は、普通にクオリティが高いのでおすすめだ。
インスタントコーヒーと比べて、かさばるので保管場所やゴミ捨てに困る場合もあるが、お湯を沸かしたり粉を混ぜる手間すらないので、ラクかどうかで言えば、缶やペットボトルに軍配があがると思う。
「缶コーヒー」や「ペットボトルコーヒー」のおすすめ記事も書いているので、そちらもよかったら参考にしてほしい。
缶コーヒーのおすすめは↓
ペットボトルコーヒーのおすすめは↓
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