任天堂のゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」のおすすめゲームソフトを、ランキング形式で紹介する。
スイッチを持っているけど何を遊ぶか迷っている人向けに、面白いソフトを紹介&解説していく。
より参考になりやすいように
- 「遊びやすさ」……操作などがわかりやすく、遊びやすいゲームか
- 「ストーリー」……物語を楽しむ要素が重視されているか
- 「難易度」……ゲームクリアするまでの難易度が高いか
- 「自由度」……一本道ではなく、プレイヤーが自由に選べる要素が多いか
- 「長さ」……クリアまでにボリュームがあるかどうか
- 「やりこみ度」……クリア後にやりこめる要素がたくさんあるか
という6つの指標で、ゲームのステータスを★の多さで評価している。ただ、これはあくまでゲームの傾向を表すものなので、星が多いほど優れているというわけではない。どういうところを重視しているのか、ゲームの傾向を把握するために参考にしてほしい。
様々な点を加味しながら、俺自信の独断と偏見で「ゲームランキング」をつけた。第1位のソフトが個人的に一番おすすめだが、人によってどういうゲームが好みかは異なるだろうから、解説なども参考にしながら自分で選んでくれ。
Amazonと楽天のリンクを下に貼っているが、ユーザーのAmazonレビューなどはとても参考になるので、できれば読んでみることをオススメする。

超回転 寿司ストライカー The Way of Sushido

開発元:株式会社インディーズゼロ
ジャンル:アクションパズル、RPG
プレイ人数:1〜2人
遊びやすさ:★★★★
ストーリー:★★
難易度:★
自由度:★★
長さ:★★
やりこみ度:★★★
影は薄いものの歴史のあるゲーム会社「インディーズゼロ」が開発したニンテンドースイッチの新作ソフト。ニンテンドー3DSでも同時発売されている。
回転寿司を題材にしたアクションパズルゲームで、アクション要素やRPG要素もある「スシバトル」が展開される。
「第一次寿司大戦」の後、寿司を独占するようになった帝国軍を倒すため、主人公は「寿司ストライカー」として各地で「スシバトル」を繰り広げる、という設定。
バカバカしさの皮を被っているが、丁寧に作り込まれた良ゲー。アニメーションなどもかなりクオリティが高い。

パズルゲームなのだが、論理的思考を求められるタイプではなく、スピーディーに選択していくアクションゲームに近い操作感。「スシガミ」のレベル上げやスキルの組み合わせなど、RPG的なやりこみ要素も豊富。
総合的な演出がしっかりできていて、操作性や音楽など、全体的にとてもよい雰囲気がある。遊んでいて本当に楽しくなるゲーム。レベルデザインも上手で、やり始めると止まらない。
「スシバトル」は意外にも奥が深く、オンライン対戦やローカル対戦に対応しているし、1台で2人プレイできる「おすそわけプレイ」も可能だ。(3DS版ではなくスイッチ版を買う大きなメリットだろう。)
バカゲーに見えるが決してクソゲーではない。小学生でも大人でも楽しめるだろう。
- パズル、アクション、RPG要素のある対戦ゲームをやりたい
- 遊びやすく、なおかつ完成度の高いゲームを求めている
- 寿司ストライカーというふざけた世界観に好感が持てる
- 明るく楽しげな雰囲気のあるゲームが良い
- 子供っぽいテイストが好きではない
- 「対戦」をベースにしたゲームよりも1人プレイで楽しめるものがいい
- 寿司が嫌い

VOEZ(ヴォイズ)

開発元:Rayark、エスカドラ
ジャンル:リズムゲーム
プレイ人数:1人
遊びやすさ:★★★
ストーリー:★★★
難易度:★★★
自由度:★★
長さ:★★★
やりこみ度:★★★★
ニンテンドースイッチで遊べる「音ゲー」としておすすめしたいのがこの『VOEZ』というタイトル。
『VOEZ』は、もともとは2016年リリースのスマホのゲームアプリで、音ゲーというニッチなジャンルでありながら、全世界で1000万以上のダウンロードを達成している超人気作だ。ディベロッパーは台湾ゲーム会社である「Rayark」で、『Cytus(サイタス)』や『Deemo(ディーモ)』などの傑作音ゲーアプリを世に出してきた。
『VOEZ』は過去2作の曲も含まれていて楽曲数が多く、とても長く遊べる作品になっている。それが移植版としてニンテンドースイッチで発売された。
アプリ版は、楽曲を遊ぶために課金が必要だったが、Switch版はそれが一切ない。
一度ソフトを買ってしまえば、いちいち課金することなく、すべての曲を遊ぶことができる。アップデートで追加されていく曲もすべて無料。
これ一本で、とても長く遊べる音ゲーだ。

Rayark社の音ゲーの魅力は、その美しい世界観にある。ただ正確さを競うだけのリズムゲームにおわらず、ストーリーやイラストなど、総合的に楽しむことができる。
『VOEZ』は、それぞれの思いを抱えた高校生の男女6人が、バンドを結成することになるという世界観だ。
アートワークがとても素晴らしく、合間合間に見入ってしまうだろう。
難易度が「EASY」「HARD」「SPECIAL」から選択することができ、音ゲー初心者や苦手な人は「EASY」を選んだほうがいいだろう。
本格的にやろうとするとかなり難易度が上がるので、音ゲーが好きな人からしても物足りなさは感じないはずだ。
- 今まで音ゲーを遊んだことがなかったけれどやってみたい
- 初心者から上級者まで楽しめる音ゲーを求めている
- 楽曲数が多く、長く遊べる音ゲーが欲しい
- 音楽のみならず、ストーリーやアートワークなど総合的に楽しめるものがいい
- リズム系のゲームが好きではない
- 決まりきった動作を要求されるのが苦痛に感じてしまう
- 音楽が嫌い
- 青春が嫌い

ドンキーコング トロピカルフリーズ

開発元:レトロスタジオ、任天堂
ジャンル:横スクロールアクション
プレイ人数:1〜2人
遊びやすさ:★★★
ストーリー:★★
難易度:★★★★★
自由度:★
長さ:★★★
やりこみ度:★★★
2014年に発売されたWii U用ソフトのスイッチ移植版で、「ドンキーコング」を主役とした2D横スクロールアクションだ。
ドンキー、ディディー、ディクシー、クランキーといったそれぞれ性能の違う操作キャラクターを使用して、高難易度のステージを攻略していく。
最近のゲームはヌルゲー仕様になっているものが多いが、この『ドンキー トロピカルフリーズ』は、ファミコンやSFC時代を思い出すような難しさ。歯ごたえのあるゲームを求めている人におすすめだ。

ドンキーコングは、マリオやヨッシーやカービィとはまた違った独特の世界観で、癖になるような魅力がある。「横スクロールアクションはドンキーが一番好き!」という人も少なくないのではないだろうか。
最新のグラフィックとシステムで、昔を思い出すかのような高難易度のドンキーを楽しめるのが本作だ。BGMも神がかっている。
アクションゲームが苦手な人にとっては、ただただ難しく、あまり楽しさを感じられないことになるかもしれない。ただ、スイッチ版からは「ファンキーコング」という最強のキャラが使用可能になっていて、ファンキーを使えば比較的ラクにステージをクリアできる。救済要素がちゃんと実装されたのだ。
スイッチのソフトなので、携帯ゲーム機のように快適に遊べる横スクロールになったし、ステージやボスバトルなど面白いギミックが満載なので、高難易度アクションがやりたい人は是非とも遊んでみてほしい。
- スイッチで遊べる横スクロールアクションを探していた
- パワフルかつ軽快なコング達を操作して遊びたい
- 南国的な世界観のステージを滑走するドンキーシリーズが好き
- 難しいステージに挑戦してクリアする喜びを味わいたい
- アクションが苦手なので高難易度のゲームはNG
- ドンキーコングシリーズに魅力を感じない
- サルやゴリラではなくイケメンや美少女が出てきてほしい

星のカービィ スターアライズ

開発元:HAL研究所、任天堂
ジャンル:アクション
プレイ人数:1〜4人
遊びやすさ:★★★★★
ストーリー:★
難易度:★
自由度:★★
長さ:★
やりこみ度:★★
かつてHAL研究所に在籍していたゲームクリエイター桜井政博が産み出した「星のカービィ」シリーズだが、ニンテンドースイッチで完全新作が発売された。
今作は、吸い込んだ敵の能力をコピーできるのに加えて、ハートをぶつけた敵を仲間(フレンズ)にする能力が追加された。カービィのコピー能力とフレンズの能力を組み合わせた「フレンズ能力」があり、より強力なワザを使えるようになった。
わかりやすい横スクロールアクションであることは、他のカービィシリーズと変わりはない。豪華な能力をぶっぱなしながらステージを攻略していく楽しさは、カービィならではのものだ。
とても大味なゲームで、普段ゲームをあまりやらない初心者でも、楽しく進めていくことができるだろう。どういう能力の組み合わせが好きなのか試しながらやってみたり、こだわりを持って攻略するのも良い。
カービィはとても可愛いので見ているだけで癒されるし、とにかく明るい世界観なので、ずっと楽しく遊んでいることができる。

「おすそわけプレイ」に対応していて、1台のスイッチで4人までマルチプレイができる。ただ、4人で遊ぶためには「Joy-Con」が4つ(2セット)必要なので、追加でJoy-Conを買う必要がある。
意外にも、1台のハードで4人が遊べるニンテンドースイッチのソフトは貴重だ。『星のカービィ スターアライズ』はその貴重なソフトの1つで、友達や家族4人で一緒に盛り上がることができる。
能力や演出が派手で、わりとガチャガチャやってるだけで進めたりするので、低年齢のキッズでも遊びやすいだろう。
「初期カービィ」や「カービィ64」など、難易度の高いカービィを求めている人はやや不満に思うかもしれない。ライトゲーマーに寄せた難易度調整になっている。
クリア後のタイムアタックやボスバトルはちゃんとあるので、すぐにやることがなくなるわけではない。「裏ボス」はそれなりに強いし、「100%」クリアには時間がかかるかもしれない。
- 遊びやすく楽しめるゲームが欲しい
- 色んな能力を楽しめる爽快感のあるゲームがやりたい
- 1台のハードのみで複数人でマルチプレイしたい
- カービィが可愛くて仕方ない
- ストーリーが長いボリュームのあるゲームが好き
- 今どき横スクロールのアクションゲームなんて古い
- 難易度の高いゲームがやりたい

進め!キノピオ隊長

開発元:任天堂
ジャンル:箱庭アドベンチャー
プレイ人数:1人
遊びやすさ:★★★★
ストーリー:★★
難易度:★★
自由度:★★
長さ:★★
やりこみ度:★★
「Wii U」のソフト『スーパーマリオ 3Dワールド』などに登場する「キノピオ隊長」を主人公とした、任天堂の傑作アドベンチャーゲームだ。
キノピオは、ピーチ姫の護衛役であり、愛すべきモブキャラとして様々なスーパーマリオシリーズに出演してきたが、今作で初めて主人公として活躍することになる。ヒロインである「キノピコ」も登場する。
70種類以上のステージがある箱庭アドベンチャーで、パワースターを集めながらエンディングを目指す。
フィールドを飛び回るアクションゲームというよりは、謎解き要素の強いアドベンチャーで、任天堂が暖めてきた様々なアイデアが詰まったゲームになっている。もちろん、操作性は完璧と言っていいくらいに快適で、任天堂のゲームらしく丁寧に作り込まれている。

もともとは2014年に発売されたWiiUのソフトだったが、ニンテンドースイッチに移植され、より手軽に遊べるようになった。
キャラが可愛らしく、知育ゲームと言っていいくらい、頭を使いながら楽しく冒険を進めていくことができるようになっている。親子で一緒にやるのもいいかもしれない。「ジャンプ」などがなく、他のマリオシリーズと違ってアクション操作をほとんど求められないので、ゲームが苦手な人にもおすすめだ。
謎解きやパズル迷路が中心だが、ロード時間がほとんどなくてレスポンスが早いので、とてもテンポ良く進めていくことができる。
グラフィック、音楽、インターフェイスと、すべてにおいてレベルが高い。「キノピオ」が主人公と、あまりキャッチーな感じはしないが、安心して遊べる傑作だ。
- 低年齢向けの良作ソフトを探している
- アクションゲームが苦手だが、RPGも苦手
- 後を引きずらない、中毒性が少なめの面白いゲームがやりたい
- 謎解き系のアドベンチャーゲームが好きだ
- キノピオという脇役が主人公のゲームに魅力を感じない
- 謎解きやパズル系の要素が嫌いだ
- ポップなものではなく、複雑な大人向けのゲームをやりたい

マリオテニス エース

開発元:任天堂
ジャンル:スポーツゲーム(テニス)
プレイ人数:1〜4人
遊びやすさ:★★★★★
ストーリー:★
難易度:★
自由度:★★★
長さ:★★
やりこみ度:★★★★★
任天堂64やゲームキューブといったハードで爆発的な人気を誇った「マリオテニス」シリーズの最新作が、ニンテンドースイッチで発売された。スイッチオリジナルソフト初の、任天堂の本格的なスポーツゲームでもある。
友達と集まってローカル通信プレイで試合をすることもできるし、オンラインプレイで全国、全世界の強敵と腕を競うこともできる。マリオテニスファンにとってはたまらないゲームだ。
現実のスポーツである「テニス」を題材にしているだけあって、直感的でわかりやすいゲーム性。操作もシンプルで、誰でも楽しく遊べるだろう。それでいて、とても奥が深い対戦を楽しめる。
今作からは、ラリーを続けると溜まる「エナジーゲージ」という仕組みが採用されていて、それを消費することで、連続で打ち込むとラケットを破壊するほどの力を持つ「ねらいうち」や、追いつけない球を拾うことができる「加速」などの技が可能になる。とても熱い駆け引きがあるので、初心者から上級者までしっかりと楽しめる。

ニンテンドースイッチには「携帯モード」、「TVモード」、「テーブルモード」があるが、左右の「Joy-Con」を二人で分け合う「テーブルモード」を使うことによって、1台のスイッチで2人用プレイが可能になる。
「1台のハードで2人が遊べる」ソフトとしてもおすすめ度が高い。
「ストーリーモード」もあり、それほどボリュームはないが、巨大ボスなどと戦ったり、テニスのテクニックを練習することができる。
今までのマリオテニスとまた違った仕様になったが、対戦がシンプルかつ奥深くなって、素晴らしい変更だと俺は思う。(特殊なアクションが一切ない64のマリオテニスも好きだったけどね。)
ネットに繋いで、フレンドや世界のライバルと戦うことができるようになり、新しいマリオテニスの可能性を感じさせる作品だ。かつてマリオテニスのファンだった人も、そうでない人も、ぜひ遊んでみることをおすすめする。
また、Joy-Conに装着できるマリオテニス用の「ジョイコンハンドル」も販売されている。
小さな子どもでもラケットを振りながら直感的に遊べるので、家族で遊ぶ場合も盛り上がるだろう。
1台のハードがあれば親子で楽しめる。ここらへんは「さすが任天堂」と言ったところだ。
- Switchでテニスゲームをやってみたい
- 気軽に遊べるスポーツ系のゲームが欲しい
- マリオが出てくる任天堂の作品は安定して面白いと思う
- マリオシリーズのキャラクター達が好き
- 子供に遊ばせたい、家族で一緒に遊びたい
- かつてマリオテニスにハマったことがある
- スポーツ系のゲームが嫌いだ
- テニスをやりたくない
- 人と対戦することに興味が持てない

Xenoblade2 (ゼノブレイド2)

開発元:モノリスソフト
ジャンル:コンピュータRPG
プレイ人数:1人
遊びやすさ:★★
ストーリー:★★★★
難易度:★★★
自由度:★★★
長さ:★★★★★
やりこみ度:★★★★★
ニンテンドースイッチで遊べる代表的な超大作RPGが『ゼノブレイド2』だ。ナンバリングタイトルだが、WiiUで発売された初代『ゼノブレイド』をプレイしてなくても問題なく遊べる。
巨神獣がフィールドとなり、その上を冒険していくという世界観のRPGだが、フィールドはとても壮大で、常に発見に溢れている。
時間や天候によって、様々な行動パターンをとるモンスターが存在する。レベルが低いうちはまず勝てないような敵が序盤のフィールドに姿を現したり、強力なモンスターだけど勝てば貴重なアイテムを入手できたりと、フィールド探索のスリルや多様性を求める人にとってはたまらない楽しさがある。
各所の街でアイテムを交換したり、メインシナリオ以外の任務をこなしたりと、オープンワールドやMMORPGレベルの自由な冒険を味わえる。コレクション要素も豊富。長く遊べる大作RPGを求めている人なら絶対に大満足の、ボリュームたっぷりの内容だ。

戦闘は複雑だが、やればやるほどコツがわかってきて、とても高度なバトルが楽しめる。やり方によっては自分のレベルよりかなり上の敵を倒すことも可能なので、とても幅の広いバトルシステムと言える。ただ、ゲーム初心者にとってはややわかりにくいところも多い。
パブリッシャー(発売元)は任天堂だが、ディベロッパー(開発元)は「モノリスソフト」という任天堂の傘下の企業で、任天堂が出したゲームではあるのだが、メインで開発しているクリエイターは違う。
初代ゼノブレイドからの特徴ではあるのだが、UI(ユーザーインターフェース)に関してはあまり任天堂らしさがなく、わかりやすいものでも気持ちの良いものでもない。
任天堂が発売するタイトルの中でも、かなりハードゲーマーに寄せたものと言えるだろう。
ただ、RPGなので、苦手な人でもレベル上げをすれば進めることができるし、苦労して長大なゲームをクリアするのもゲームの醍醐味だ。ストーリーも王道なので入り込みやすい。1本買えば長く楽しめるし、ニンテンドースイッチのソフトの中でもおすすめだ。
- ボリューム満点の大作RPGを遊びたい
- 長い冒険の末に味わえる満足感や達成感を求めている
- 様々な敵や仕掛けの溢れるフィールドを探索するのが好きだ
- やりこみ要素などが豊富なほうがお得感を感じる
- ゼノブレイドシリーズのファン
- あまりややこしいRPGをやりたくない
- ストレス要因の多いゲームは嫌だ
- 長ったらしいストーリーやムービーは必要としていない

ARMS(アームズ)

開発元:任天堂
ジャンル:対戦型格闘スポーツ
プレイ人数:1〜4人
遊びやすさ:★★★
ストーリー:★
難易度:★★
自由度:★★
長さ:★
やりこみ度:★★★★
ニンテンドースイッチ独自の仕組みである「Joy-Con(ジョイコン)」を利用した、対戦型の格闘ゲームだ。
「任天堂の格ゲー」というだけでも大きなインパクトがあり、実際に任天堂らしく、誰でも直感的に遊びやすいタイトルになっている。
様々な能力を持つ「ファイター」と「アーム」を組み合わせることによって、駆け引きのアツい対戦ゲームになっている。
腕を動かすので、ちょっとした運動にもなる。体験的なゲームを求めている人にもおすすめできるタイトルだ。

操作するキャラクターの背中が見える、FPSに近いTPSの視点で、臨場感のあるバトルができる。
オンライン対戦に対応しているので、ネット環境さえあればいつでも対戦相手に困ることはない。「ランクマッチ」ではいくらでも強敵が見つかるので、上達するモチベーションも高まるだろう。
巨大なアームや、ブーメランのような軌道を描くアームなど、ワザがド派手なのにしっかりバランスがとれていて、格ゲーとしてもかなり良質な出来だと言える。けっこうガチな格闘ゲームだ。
ガチ対戦だけでなく、バレーやバスケのようなモードや、共闘してボスを倒すモードもある。ちゃんとマンネリ化しないような配慮がされているのもグッド。
オフラインでも、強敵と戦って勝ち抜く「グランプリ」モードが用意されていて、それだけでも十分に楽しめる。
やや異色な感じはするが、身体を動かしながら長く遊べるし、もっと評価されていい良ゲーだと思う。
- 相手と対戦するスポーツタイプのゲームが好き
- 「新感覚の格闘ゲーム」というコンセプトに惹かれる
- ちょっとくらいならゲーム中に身体を動かしてもいい
- スーパーヒーロ感のあるビジュアルに惹かれる
- オンラインで色んな人と対戦してみたい
- 寝っ転がって遊べるゲームじゃないと嫌だ
- 他のプレイヤーとガチで対戦するのが苦手だ
- 反射神経や判断力が求められるゲームはできない

Minecraft (マインクラフト)

開発元:Mojang、マイクロソフト
ジャンル:サンドボックスゲーム
プレイ人数:1〜(オンラインで数十人)
遊びやすさ:★★★
ストーリー:★
難易度:★
自由度:★★★★★
長さ:★
やりこみ度:★★★★★
マインクラフトは、2009年にパソコン用ゲームとして爆発的な人気を獲得していった、「サンドボックス(砂場)」と言われるジャンルのゲームだ。略称は「マイクラ」。
「砂場」や「レゴブロック」のバーチャル版といった感じで、ゲームの中で様々な建造物を作ることができる。
ただブロックを組み上げるだけではなく、フィールドを冒険し、地形そのものを変えることができるので、言葉通りに「無限の可能性があるゲーム」。
危険な敵が登場し、過酷な世界を生き延びながら生活を安定させていく「サバイバルモード」と、資源を自由に使って好きなものを作れる「クリエイティブモード」の両方が楽しめる。人によって色んな遊び方ができるゲームだ。

マインクラフトは、レゴブロックと同じように、知育や教育的な側面も重要視されている。最近は欧米のみならず日本でも、小学校の授業にマインクラフトが使われ始めている。
児童教育やプログラミング教育などに効果があると言われていて、マイクラブームはまだまだ終わる気配が見えない。
もちろん、説教臭いゲームでは一切ない。子供がやっても大人がやっても楽しめる、ワクワクする出会いと創作性に溢れた、本質的な面白さを持っているゲームだ。単なる「ツール」ではなく、採掘や戦闘がとても面白く、完璧なゲーム性がある。「ローグライク」でもあり、「ハック&スラッシュ」でもある。
すでに『マインクラフト』は、マリオを超えて世界一売れているゲームになった。実際に遊んでみれば、それのスゴさを納得できるだろう。
もともとは個人サイトのようなところからPCにインストールする必要があり、パソコンや機械が苦手な人にとっては遊ぶハードルが高かった。「Nintendo Switch版」として出されたことで、遊ぶためのハードルは極限まで低くなったと言っていいだろう。小学生に入る前の子供にも、安心して持たせることができる。
ニンテンドースイッチでも、他のXboxOne版やスマホ版のユーザーとオンラインで一緒に遊ぶことができる「クロスマルチプレイ」仕様なので、快適に遊びたい大人にとっても文句はないだろう。また、Switch版にはマリオの姿になれる「スーパーマリオマッシュアップ」が同梱されている。
スマホ版などに比べて、Switch版のマイクラはやや価格が高いようにも思えるが、それでも他のメーカーのソフトよりはずっと安い上に、一番長く遊べる。
「MOD(モッド)」などを本格的に導入するような遊び方がしたいならPC版でやるべきだが、それ以外ならスイッチでやるのが一番快適だと思う。
もはやインフラと呼んでも過言ではないゲームソフトなので、まだ持っていない人はスイッチ版をやってみよう。
- まだマイクラをやったことがない
- 無限の世界を冒険してみたい
- 危険な敵が出現する世界をサバイブしたい
- 鉱山を発掘して強い装備や豪華な家を作りたい
- 拠点を作り、農作物や動物を育て、生活を安定させたい
- オンラインで仲間たちと一つの世界に集まってワイワイしたい
- オリジナルな作品をゲーム内に作りたい
- ブロックで構成されたマイクラの世界が気に入らない
- 手探りで何かを作るよりも、最初から完璧に完成された世界で遊びたい
- すでにPCやPS4などのマインクラフトを持っていて、十分に遊びつくしている
- ひねくれ者なので、一番人気があるゲームと聴くと逆にやりたくなくなってしまう

マリオカート8 デラックス

開発元:任天堂
ジャンル:レースゲーム
プレイ人数:1〜8人(ローカル通信)、1〜12人(オンライン)
遊びやすさ:★★★★★
ストーリー:★
難易度:★
自由度:★★★
長さ:★
やりこみ度:★★★★★
すべてにおいて洗練され、完成されている、任天堂が産み出した驚異の名作。略称は「マリカ」。
「マリオカート」は、1992年にスーファミで発売されてから、「マリオ」と「任天堂」の大きな部分を担う人気タイトルだった。レースゲームなので誰にでもルールがわかりやすく、安定して面白いのでみんなで盛り上がれる。「ゲームはよくわからないけどマリオカートならやったことある」という人も多いだろう。
マリオカートシリーズは、様々な変遷を経てきたが、『マリオカート8 デラックス』になって、ついに完成形と言えるほどの完璧なクオリティになったと思う。
初心者でも遊びやすい「やりやすさ」、実力差でレースがだれたりしない「ランダム性」、良い走りをいくらでも追求できる「やりこみ度」と、すべてのレベルが高く、万人受けするゲームの究極系だ。
もし『マリオカート8』がなければ、「WiiU」も「Switch」も、絶対に今ほどは売れていない。
もともと2014年にWiiUで発売された『マリオカート8』が、『マリオカート8 デラックス』となってスイッチでリメイクされた。「ゼルダの伝説パック」や「どうぶつの森パック」など、かつての有料DLCのコンテンツが最初から全部詰まった完成版だ。唯一の不満だった「バトルモード」も改善され、文句をつける箇所がなくなった。

面白さは折り紙付きで、値段も手頃なので、まだやったことのない人には是非おすすめしたい。
コースを走っているだけで風景が美しく流れ、ゲームBGMも楽しさと豪華さがある。
1人プレイでずっと走っているだけで楽しめるくらい、「カートに乗って走る」ことの本質的な快楽を感じる作品。任天堂のゲームの異常なまでのクオリティの高さを味わえると思う。
マリオカートシリーズは、運の要素が強く、ゲームの腕前がまばらな友達とワイワイ集まって楽しむことができるゲームだったし、それは今も重要視されている。一方で、今作『マリカ8』は、オンラインプレイも重視されていて、1人でもいくらでも世界中のプレイヤーを相手に腕試しができるようになった。未だにオンライン通信は過疎る気配を見せない。
ありえないほどの遊びやすさと、癖になる爽快感で、日本ゲーム界の至宝とも言えるのがマリオカートだ。まだ持ってない人は買おう!
- 遊んでいて気分がよくなるゲームが好きだ
- 手軽に、直感的に遊べるゲームを探している
- あまりゲームをやったことがない人でも遊べるものがいい
- 小さい子どもに遊ばせたい
- 友達や家族と盛り上がりたい
- 練習して上達していくのが嫌いじゃない
- オンライン対戦できるゲームが欲しい
- マリオカートシリーズが好き
- レースゲームが嫌い
- ストーリーやレベルがあるRPGを遊びたい
- 運要素があって盛り上がりやすいものよりも、明確に実力が反映されるゲームが好き

イースVIII -Lacrimosa of DANA-

開発元:日本ファルコム、日本一ソフトウェア
ジャンル:オープンワールド型アクションRPG
プレイ人数:1人
遊びやすさ:★★★★
ストーリー:★★★
難易度:★★
自由度:★★
長さ:★★★
やりこみ度:★★★★
「イースシリーズ」は、実は30年以上も続くロングセラーで、初代の『イース』は1987年に発売された。「ドラクエ」や「FF」並に歴史のあるシリーズなのだ。
「アクションRPG」を続けてきたシリーズで、BGMのゲーム音楽にも定評があり、タイトルごとに評価は別れるものの、それなりに熱心なファンを抱えてきたブランドと言える。特にこの『イースⅧ』は、シリーズ最高傑作と評価されている。
もともと2016年に「PlayStation vita」で発売されたソフトだが、「Nintendo Switch」にも移植されて遊びやすくなった。スイッチ版は他のハードでは有料だった追加DLCが全て収録されているのでお得だ。前作までとは関係ない一作完結型のストーリーなので、イースシリーズをまったく知らない人でも問題なく楽しめる。
今回は、主人公たちが「漂流」したところから始まる。乗った船が沈没し、独自の進化を遂げた様々な生物が住み着いた島に漂着してしまう。仲間と共に広大な島を探索し、拠点を作って「漂流村」を発展させながら物語が展開していく。「釣り」や「料理」などの生活系要素も楽しめるオープンワールドだ。

「普通に面白い」という言葉がピッタリ当てはまるゲームだと思う。常に気分良く楽しめるアクションRPGだ。
「探索して、戦闘をして、強くなっていく」という、王道のRPGの楽しさがしっかり味わえる上に、アクションはスピーディーでテンポが良く、ストレスを感じないし飽きが来ない。
近年の超大作ゲームのような、特別に豪華なグラフィックなどはないが、美しいロケーションを十分に感じとれるだけの表現力がある。特にゲーム音楽は素晴らしく、グラフィックやシステムとも相まって、「イースシリーズの真骨頂を見せてもらっている」という確信が持てるほどの完成度だ。
プレイヤーが気持ちよく遊べるようにとても丁寧に作られていて、長い歴史の総決算のような傑作になっている。今までイースシリーズを知らなかった人にこそ遊んでほしい。
- アクションRPGというジャンルが好き
- ゲーム音楽が好き
- 王道の冒険ストーリーを楽しみたい
- ストレスの少ない快適なゲームを遊びたい
- イースシリーズを知らなかった
- アニメ風の作画とCGで描かれる和製RPGが受けつけない
- RPGに自由度の高さは求めてない
- イースシリーズが好きではない

オクトパストラベラー

開発元:スクエア・エニックス
ジャンル:RPG
プレイ人数:1人
遊びやすさ:★★★★
ストーリー:★★★★★
難易度:★★★
自由度:★★★★
長さ:★★★
やりこみ度:★★★★
『オクトパストラベラー』は、現在のところ、ニンテンドースイッチというゲーム機を代表するRPG(ロールプレイングゲーム)だ。
レベル上げが楽しく、「アビリティ」や「ジョブ」の構成に頭を悩ませ、キャラクター達との会話に心が躍る、まさに「王道のRPG」だ。
かつて、『FF6』や『クロノ・トリガー』のような90年代のRPGに夢中になった人にとっては、「ずっとこういうゲームを求めていたんだ!」と言えるくらいど真ん中にヒットするタイトルかもしれない。
まず、ビジュアルがとんでもなく素晴らしい。昔ながらのドット絵と、最新の3D技術を組み合わせた美しい世界観は、日本の開発会社が築き上げてきた最先端のゲームアートと言える。海外のディベロッパーでは当面は不可能な表現だろう。本当に神がかっている。仮にRPGやストーリーの部分が無かったとしても、アートワークを見るだけで料金ぶんの元がとれるとすら思う。
バトルシステムも、王道のRPGが甦った感じで、とても熱い。戦略次第で低レベルでも強敵を倒すことができるし、コツコツレベル上げをして強くなっていくプレイスタイルも楽しい。

主人公は8人いて、その中の4人でパーティーを組んで戦う。主人公たちはそれぞれ特別な能力を持っていて、NPCに決闘を挑むことができる「騎士」、NPCの持ち物を盗むことができる「盗賊」、NPCを誘惑して仲間にすることができる「踊り子」など、かなり自由な感じだ。
オープンワールド風になっていて、序盤から敵が強いところに行けたりと、ストーリーのあるRPGにしては自由度がかなり高い。
たんなる過去の焼き増しに終わらず、最近のゲームシステムが取り入れられていて、この時代だからこそ実現できたゲーム。「Nintendo Switch」のソフトとして発売されたのもよい判断で、グラフィックの美しさを取りこぼさないし、気が向いたときにサッと起動できるので遊びやすい。
意外に雑に作られているところもあって、わりとめちゃくちゃな遊び方(バランス崩壊するような裏ワザなど)ができる。しかしこれもまた、90年代のRPGをリスペクトしているところがあって、好きな人にとってはたまらないだろう。
気ままにレベル上げをしているだけでもとても楽しく、本当に色んなことができるので、ワクワクしながら世界を探索できる。
和ゲー全盛期と言われた時代を懐かしがる人のみならず、今まであまり本格的なRPGというジャンルを遊んだことがなかった人や、スマホゲームなどでしかRPGに触れていない若者に、ぜひ遊んで欲しい作品だ。
- RPGというジャンルが好き
- スクエア・エニックスの作るゲームが好き
- 自由度の高いRPGをやってみたかった
- スマホのアプリゲームとは違う、アイテム課金のないRPGを遊びたい
- ジョブやアビリティや装備を組み合わせてパーティーを編成したい
- 選ぶキャラごとにプレイスタイルが変わるゲームが好き
- アートワークに磨きがかかった美しい世界観を味わいたい
- グラフィックやBGMが織りなす懐かしい空気感を感じてみたい
- スピーディーに操作できるアクションゲーム以外は受け付けない
- 会話したりスキルを組み合わせたりレベル上げしたりするのが面倒くさい
- 村人を倒したりアイテムを盗んだりできるゲームは嫌いだ

スーパーマリオオデッセイ

開発元:任天堂
ジャンル:3Dアクション
プレイ人数:1〜2人
遊びやすさ:★★★★★
ストーリー:★
難易度:★★
自由度:★★★
長さ:★★
やりこみ度:★★★★
任天堂の要(かなめ)であるマリオシリーズは、新しいゲームハードごとに「マリオ」を発売してきた。一つのゲーム機の売れ行きを左右するくらい、マリオというものは決定的なコンテンツなのだ。
今作のマリオは、ニンテンドー64ソフト『スーパーマリオ64』や、ゲームキューブソフト『スーパーマリオサンシャイン』に続く、約15年ぶりの「箱庭マリオ」になる。
一つ一つのステージをクリアしていくのではなく、フィールドを自由に動き回って「コイン」や「ムーン」を集めていく。この神仕様によって、初心者から上級者まで遊べる幅の広さと、開放感が合わさったゲーム性になった。
触っているだけで楽しくなる超快適な操作性は健在で、とにかくマリオを動かしてフィールドを飛び回っているだけで無性に嬉しくなる。今作は、「帽子」を使った様々なアクションが可能になり、「キャプチャー」という技で、フィールドにいる様々なキャラクターに乗り移ることができる。
次々に起こる発見と出会いに、本当に新しい世界を冒険しているという感動がある。目まぐるしく色んな世界を巡っていく。今回のマリオには「多様性」があるのだ。
幻想的だったり、ポップだったり、リアル風だったりする様々な世界を、違和感なく「マリオオデッセイというゲーム」としてまとめてしまえる任天堂のクリエイターの手腕は、間違いなく世界最高のものだ。

タイトルになっている「オデッセイ」は、長い旅に出かけて世界をさまよった古代ギリシャの抒情詩の英雄「オデュッセイア」からとられている。
キャッチコピーは、「マリオ、世界の旅へ」で、マリオシリーズ史上最も「冒険してる感」を味わえる内容になっている。
任天堂の配慮が徹底的で、どんな価値観、文化、世代でも、絶対に楽しめるように作られている。
小さい子供でも上達しながらクリアしていけるが、熟練ゲーマーでも歯ごたえを感じる難易度の裏ステージが用意されていて、本当に素晴らしいレベルデザインだ。
世界で最も売れているゲームは「マリオ」であり、そのマリオブランドを裏切らないクオリティの本作『スーパーマリオ オデッセイ』も、世界中でバク売れしている。(国内よりも海外でマリオの評価は高い。)
大人がやっても子供がやっても楽しめる、「任天堂の顔」というブランドに恥じないタイトル。
- ニンテンドースイッチは買ってみたけど、どんなソフトを選べばいいかわからない
- ゲームに詳しくないので、とりあえず絶対に楽しめる定番が欲しい
- 年齢の低い子供にも安心して遊ばせたい
- ワクワクするような冒険を望んでいる
- 気軽に遊べてしっかりハマれるアクションゲームを求めている
- 昔マリオシリーズを遊んで面白いと思ったことがある
- シンプルなアクションゲームではなく、複雑な戦略ゲームをやりたい
- なんとなくマリオの容姿が気に入らないしヒゲをぶち抜きたいと感じる
- みんなが遊んでいるものが嫌いなのでマイナーなゲームしかやりたくない

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド

開発元:任天堂
ジャンル:オープンワールド、アクションRPG
プレイ人数:1人
遊びやすさ:★★★★
ストーリー:★★★
難易度:★★★★
自由度:★★★★★
長さ:★★★★
やりこみ度:★★★★★
「ゼルダ」は、「マリオ」と並んで30年近くの歴史がある任天堂を象徴するようなブランドだが、その最新作にして最高傑作と呼ばれているのが、この『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』だ。
もともとゼルダシリーズは、順番にダンジョンをクリアしていく一本道のゲームというスタイルをずっと続けてきたが、今作で初めて「オープンワールド(自由な順番で進めていい)」という形式に舵をとった。それでいて、今まで発売された他のどのオープンワールドよりも完成度がずば抜けて高いという、「スゴすぎるぞ任天堂!」としか言いようのない会心の作品が出来上がったのだ。
多くのオープンワールドタイトルは、自由度が高いのだが、自由に行動できるぶんだけ、どうしても作品世界に粗が生まれてしまう。セリフがおかしかったり、敵のAIが変な行動をしたり、「しょせんは作り物である」という感じがどうしても出てしまうのだ。しかしこの作品はそうではない。普通に遊んでいて、バグなどで進行が止まることは一度もない。本当に作り込まれていて、安心して全力で遊び回れる世界が構築されている。
序盤はチュートリアル的なダンジョン(祠)をいくつかこなす必要があるが、一定の知識が身についた後は、限りなく広い世界に駆り出される。目的はちゃんと示されていながらも、どこに行って何をしようが自由だ。

探索、アイテム集め、料理、人との交流、戦闘……何をやっても楽しめるし、「これから何をしようか?」というワクワクが常に止まらない。風景の美しさは圧巻で、ただその世界を歩いているだけで癒される。雨音や風の音や、ときどき入り込むピアノ調のゲームBGMに心を洗われる。
ミッションや祠はいい感じに細切れにされているので、まとまった時間がとれなくても少しずつ遊べるのがグッド。大ボリュームのゲームだが、携帯ゲーム機にもなる「Nintendo Switch」の特性を活かして、短時間で満足できるように区切られているのが素晴らしい。もちろん一日中熱中してプレイすることも可能だ。俺なんて3日間ほとんどぶっ続けて、睡眠時間すら削りながら遊んでしまった。それくらいの価値がある面白さだ。
メインストーリーは、まったくしつこくなく、おそらく総プレイ時間の1%にも満たないくらいの割合しかないが、それでも強く心に残る。
俺はもともとオープンワールドというゲームが好きで、『スカイリム』や『ウィッチャー3』といった大作ゲームに衝撃を受けてきたのだけど、『ゼルダBotW』の衝撃はそれを遥かに上回っている。
何から何まで完璧なゲームだ。クリアするまで時間はかかるが、あらゆる人に積極的におすすめしていきたいくらいのエポックメイキングな名作。任天堂は新しい伝説を作り上げた!
- 本格的なアクションゲームを楽しみたい
- 数多くの選択肢のある戦闘アクションが好き
- 敵との戦いだけでなく、心癒される自然や日常を求めている
- 知らないところを旅する過程と空気感が最高だ
- 美しい風景の広がるファンタジーが好きだ
- 異世界を自由に探検して、様々な出会いを楽しみたい
- 1人でじっくりゲームの世界に浸りたい
- 全力でハマれるゲームを探している
- 自由度と完成度の高さが両立されたゲームをやってみたい
- 「謎解き」など、頭をつかう要素のあるゲームがどうしても苦手
- 次に何をやればいいかがハッキリ示されていないと安心できない
- 3D酔いなどに弱く、ゼルダシリーズの過去作をやっても面白いと思えなかった

スプラトゥーン2

開発元:任天堂
ジャンル:TPS、アクションシューティング
プレイ人数:1〜8人(オンライン通信前提)
遊びやすさ:★★★★★
ストーリー:★★★
難易度:★★
自由度:★★★
長さ:★
やりこみ度:★★★★★
WiiUソフトとして発売された「スプラトゥーン」シリーズの、ニンテンドースイッチソフト版が『スプラトゥーン2』だ。「2」とナンバリングされているが、初めて遊ぶ人でも何の問題もなく楽しめる。
任天堂のこれまでが全て詰まった、ゲーム史上最高レベルの対人アクションゲームだ。イカやタコたちを操作して、インクでフィールドを塗りながら、色々なルールで対戦する。
従来の対人シューティングゲームは、相手にエイム(標準)を素早く合わせるシビアな操作が要求されたが、「スプラトゥーン」はバケツやローラーなど選択肢が豊富で、ただ床や壁を塗っているだけでも有利な状況を作れるので、誰でも遊べる対人シューティングとなっている。
とにかく、シンプルに面白い。操作が直感的でわかりやすく、「インクをぶちまける」という子供らしい原始的な快感が、とても高度なシューティングゲームの遊びに仕立てあげられている。ここまで複雑な判断やアクションが求められるゲームが、小さな子どもでも遊べるように作られているなんて、ほとんど奇跡的なことだ。
子供から大人までハマれて、童心を呼び起こしながら全力で遊べるゲーム。親子で遊んでいるスプラトゥーン家族もたくさんいる。

1回の試は3分から5分くらいで終わる。「空いた時間にちょっと対戦」という楽しみ方をしやすいし、逆に一日中ガッツリ遊ぶこともできる。
オンラインの対戦ゲームだが、常に賑わっているし、ウデマエごとにマッチングするので、「乗り遅れる」といったことはない。最初は初心者同士で、上手になっていくほど強い人と戦うようになっているので、ゲームが苦手な人でも楽しめるよう配慮されている。
対人戦以外のコンテンツも豊富で、「ヒーローモード」や「オクト・エキスパンション」では、1人用プレイでオフラインでもじっくり遊ぶことが可能だ。「対戦」ではなく「協力」が好きな人は、「サーモンラン」という、仲間と協力して課題を達成するモードをやるのがいい。前作のスプラトゥーンから進化して、色んな遊び方ができるようになったのが『スプラトゥーン2』の特徴だ。
あらゆる点で強くおすすめできる傑作。『スプラトゥーン(初代)』をやるためだけにニンテンドーWiiUを買った人がたくさんいるように、『スプラトゥーン2』をやるためだけにニンテンドースイッチを買う価値がある。
- 触っていて気持ちいい、操作性に優れたゲームが好き
- 対人シューティングをやってみたいと思っている
- スポーツなど仲間と協力する遊びが好き
- 遊んでいるうちにゲーム腕が上達していくのが快感だ
- 様々な武器を駆使して戦略的に戦いたい
- 音楽やデザインなど、スタイリッシュな演出を楽しみたい
- 任天堂独特の可愛いキャラクターがたまらない
- オンライン対戦をできる環境が自宅にない
- 目まぐるしく状況が変化するアクションゲームが苦手だ
- 誰かと対戦して勝ち負けを決めるのが好きではない
- イカやタコやクラゲなど海にいる生き物がきらいだ

ニンテンドースイッチはものすごいゲーム機だった!
ニンテンドースイッチは、予想外の売れ行きで、発売から1年以上も品薄が続き、なかなか買えなかった人もたくさんいるようだ。現在はゲームショップやAmazonなどのサイトで普通に売っているようになった。
(注意点だが、もしオンラインのショップでニンテンドースイッチ本体を買うときは、「Amazon.co.jpが販売、発想します。」と書かれているものを選ぼう。だいぶ駆逐されたものの、以前は酷い転売屋がたくさんいた。)
任天堂側の生産がまったく間に合っていなかったのは、前世代のハード「Wii U」が爆死していたのもあるだろう。Wii Uにも『マリオメーカー』や『スプラトゥーン』といった面白いソフトはあったが、高価なわりに起動が遅いなど性能が芳しくなく、「GamePad」を使った2画面で遊ぶ仕組みも、成功しているとは言い難かった。
スイッチは、一転して快適さを求め、DSや3DSなどの携帯ゲーム機と同じくらいスピーディーに起動できる家庭用ゲーム機になった。
オッサンになるほど実感するが、やろうと思ったときにすぐにゲームが起動してくれるというのは、とても楽ちんなのである。
腰を据えてゲームを遊びたいならPC4やゲーミングPCのほうが豪華かもしれないが、仕事の合間に『スプラトゥーン2』で息抜きするとか、毎日30分ずつ『ゼルダBotW』を進めるとか、そういう遊び方をしやすいのがスイッチのメリットだ。
さらにスゴいのが、「Indie World(インディーワールド)」によって、インディーズゲームが遊びやすくなったことだ。スイッチの登場で、インディーズゲームの文化が、一般人の消費者にとっても身近なものとなった。任天堂はゲームの歴史をまた一歩前進させることに貢献した。
現時点ですでに、俺はニンテンドースイッチを、「DS」や「Wii」と同レベルの神ハードだと思っている。現在進行系で海外にもどんどん売れているし、これからもっと面白いソフトが発売されそうだ。
新作ソフトを遊んでみて高評価だったら、追記で本記事ランキングに加える可能性がある。もしこの記事が役に立ったという人がいたら、内容がアップデートされているかもしれないので、また定期的に見に来てくれると嬉しいぞ。