「デモンズソウル」や「ダークソウル」などの「ソウルシリーズ」は、日本のゲーム会社フロム・ソフトウェアが発売する高難易度アクションRPGで、ゲームを遊び慣れたゲーマーでも本気で熱中できる、最高の国産ゲームソフトだ。
ここでは、
- デモンズソウル
- ダークソウル
- ダークソウル2
- ブラッドボーン
- ダークソウル3
の5本のソフトのことを「ソウルシリーズ」と呼んでいる。
今回は、ソウルシリーズの魅力、初めて遊ぶ未経験者におすすめのソフト、個人的に評価したい最高傑作などを解説していきたい。
「ソウルシリーズが気になっている」という人にとっては参考になる内容だと思うので、ぜひ読んでいって欲しい。
目次
初めてのソウルシリーズはどれがおすすめ?まず結論から!
まずは結論から言おう!
ソウルシリーズはどの作品から遊んでもいい!
世界観は繋がっているけど、ストーリー的にはそれぞれ完結しているので、どれから遊んでも大丈夫!
初代から遊んでいないからといって戸惑うことはないし、むしろ後から出たナンバリングタイトルのほうが、操作方法的には初心者に親切だったりする。
ただ、「どれからでもOK!」という結論ではつまらないので、俺の個人的な「初めての人におすすめなソウルシリーズ」を紹介していこうと思う。
1番おすすめできるのは初代「ダークソウル」だ。ソウルシリーズの根幹となるシリーズであり、序盤で詰みにくいので、今までソウルシリーズをやったことがない人にも薦めやすい。PS4やSteamのみならず、リマスター版が「Nintendo Switch」で発売されているので、スイッチしか持っていない人でも遊べる。
2番目におすすめできるのは「ダークソウル3」だ。最新作でありシリーズの最終作。純粋に完成度が圧倒的。ドラクエとかモンハンとか、有名なナンバリングタイトルは、一番新しい最新作から遊ぶ始める人が多いと思うが、それでいくなら「ダークソウル3」だ。前作までの欠点が解消された完成品とも言えるクオリティなので、初心者にも自信を持っておすすめできる。
3番目におすすめできるのは「デモンズソウル」だ。純粋に一番古い作品なので、ソウルシリーズを最初から通して遊ぶつもりなのであれば、デモンズから始めるのがいいだろう。全世界に衝撃を与えた金字塔的なタイトル。PS4版がなく、オンラインサービスも終了しているのがやや推しづらい点。
ってことで、すでに結論は述べたが、以下、各シリーズをもうちょっと詳しく解説していこう。
ソウルシリーズそれぞれの解説
簡単に解説していく。
どれを買おうか迷っている人には参考になると思う。
Demon’s Souls(デモンズソウル)
2009年2月5日にPS3のソフトとして発売。
実は、発売からすでに10年も経っている。
高難易度だからこそ面白いゲーム性、重厚なダークファンタジーとしての世界観、 オンラインプレイの新しさなど、世界に評価される和ゲーの金字塔を打ち立てたエポックメイキングな作品。
ステージやボス戦のアイデア力やクオリティの高さなど、「デモンズこそが最高傑作」と考えるファンは少なくない。
ただ、おそらくデモンズ系のシリーズの中でもかなり「詰む」可能性が高いほうだと思う。ソウルシリーズの中でも特に、初心者やゲームが苦手な人への配慮があまりできていない。
回復アイテムは「草」なのだが消耗品かつ死んでも使ったことがリセットされず、死ねば死ぬほど回復アイテムが枯渇していくヤバい仕様。中盤以降はわりと簡単に草が買えるようになるのだが、この変な仕様のせいで序盤で詰む初心者はかなり多いと思われる。
また、「ソウル傾向」という概念があって、たくさん死ぬほどステージ内の敵が強化されていくという無慈悲なゲームシステム。
敷居が高く、初心者お断り感が強め。初タイトルだし、ゲーマー向けの尖ったタイトルを出そうというのがコンセプトだったのだから、これは仕方のないことではある。
今となっては神格化されているタイトルだが、粗いところもかなり多い印象。(個人的に最も思い出深いのは本作だが。)
ナンバリングの最初にあたるので、一番古いタイトルから遊びたい人は、このソフトを選ぼう。ただ、他のソウルシリーズを遊んでからこの「デモンズソウル」をやっても絶対に楽しめるので、遊ぶ順番にそれほどこだわる必要はないと思う。
オンラインサービスはすでに終了してしまっているが、オフラインでも問題なく楽しめる。
アクションゲームの腕に自信がある人はぜひ挑戦してみてほしい。
DARK SOULS(ダークソウル)
2011年9月22日に、PS3ソフトとして発売。
現在はDLCも完全収録されたリマスター版が「PS4」と「Nintendo Switch」で発売されている。ハードを持っているのであればリマスター版がおすすめ。現時点で、「ニンテンドースイッチ」も遊べる唯一のソウルシリーズ。PS4やPC版の環境がない人でも遊べる。
DLCも含めて、文句なしの面白さを誇る、ソウルシリーズの代表作。「3」までナンバリングが続く「ダークソウルシリーズ」の初代でもある。
「エスト瓶」と「篝火」という、チャレンジするたびに一定量まで回復アイテムが復活する合理的なシステムが採用され、デモンズソウルに比べて初見プレイでも非常に遊びやすくなった。
最初は死にまくっていた人でも、何度もチャレンジして強くなっていくことができる。一部のマニア向けから脱して、ソウルシリーズのコンセプトはこの作品によって花開したと俺は考えている。
ステージ制のような仕組みをとっていたダークソウルと打って変わって、シームレスで開放感のあるフィールドは、探索して発見する喜びに満ちている。
ボス戦もオンライン協力プレイも非常に面白い。
序盤は比較的詰みにくいが、アノールロンドという中盤のステージがかなり難しく、そこで心を試される。
ラスボスやDLCボスのクオリティは心の底から感動できるレベルで、頑張ってプレイするだけの価値は絶対にあるゲームだと思う。
ソウルシリーズはそれぞれ独立している感が強いが、「ダークソウル1」と「ダークソウル3」はけっこう繋がりが深い。「1」をプレイしていると「3」をやっていてハッとすることがあるので、本作「1」から遊ぶのは全然アリだと思う。もちろん、「3」→「1」の順番でも問題ない。
DARK SOULS Ⅱ(ダークソウル2)
2014年3月11日発売のPS3ソフト。
最初からDLCコンテンツを同梱したリマスター版「SCHOLAR OF THE FIRST SIN」がPS4で発売されている。
「1」と「3」の間に当たるタイトルだが、ストーリー的にはけっこう独立している感じ。
メインストーリーが長く、周回プレイ要素やDLCも含め、ソウルシリーズの中でも最もボリュームを感じる。
一部のソウルシリーズファンからは不評なタイトルで、「ソウルリシーズとは言えない」「同人ゲー」などと評価されることもある。(ディレクターが前2作を担当した宮崎英高ではなくなったという事情もある。)高難易度ゲームには、何度もゲームオーバーになるストレスを覆すほどの信頼感と説得力が求められるので、理不尽要素が強ければそのぶんプレイヤーからの声も厳しくなる。
「ダークソウル1」ですでにエスト瓶と篝火のシステムは完成されていたものの、なぜか死ぬたびにHPが減っていくシステムが採用され、一方で回復アイテムは店で無限に買えるようになっている。(←この変な仕様が個人的には一番不満。)
ステージのギミックや敵の配置が意味不明に不親切なところが多く、「毒舌タレントを真似したがる面白くない素人」的な残念さを感じてしまう。
ただ、個人的には、そこまで酷い作品だとは思わない。他の色んなソフトと比較するなら、十分に神ゲーといった評価になると思う。ただ、他のソウルシリーズの出来が良いぶんだけ、不満点が目立つ作品となっているかもしれない。
良い点を挙げるなら、フィールドの美しさ、シームレスに冒険できる開放感は、ソウルシリーズの中でも随一と言えるだろう。
雰囲気の良さや、演出などは、ゲーム史に名を残すほど秀逸なものがいくつかあると考えている。
まだ、DLCコンテンツの一部は非常にクオリティが高く、クリアしたときの満足感や達成感は、他のソウルシリーズに劣らない。
難易度は低くないが、色んなところを探索しながらレベル上げしやすいので、それほど詰みやすいわけではない。
本作「2」から遊んでもいいが、ナンバリング的にも中途半端だし、特に強くおすすめする理由はない。強いて言うなら、現時点でオンライン対応が一番早く切られそうなタイトルなので、オンラインプレイができるうちに早めに遊んでおくのがいいかも。
Bloodborne(ブラッドボーン)
「ブラッドボーン」は、2015年3月24日に発売されたPS4用ソフト。
「デモンズ」や「ダクソ」とは世界観的なつながりが一切なく、これを「ソウルシリーズ」に含めるかどうかは難しいところだが、同じフロムソフトウェアが開発している高難易度アクションRPGで、操作方法などはかなり類似しているので、ソウルシリーズと言ってしまっていいように思う。
ブラッドボーンは、他のソウルシリーズと違って盾がなく、敵の攻撃をステップで躱す。よりスピード感が増していて、変形武器などを使ったスタイリッシュな戦闘が楽しめる。
慣れればめちゃくちゃ楽しいが、動きが早いので最初は操作が難しく感じるかもしれない。
また、他のソウルシリーズと比較して、メインストーリーは短めだけど、難易度は高めな気がする。
操作の難しさと敵の強さといった点では、最初に遊ぶソウルシリーズとして未経験者におすすめできるかと言えば微妙。
ただ、超絶神ゲーであることは間違いないので、クトゥルフ神話っぽさもある世界観が気に入ったのならすぐプレイしてみてほしい。
定価が非常に安く、コスパ最強のソウルシリーズでもある。
DARK SOULS Ⅲ(ダークソウル3)
2016年3月24日発売のPS4用ソフト。
今から買うならDLC同梱の「THE FIRE FADES EDITION」一択。
「デモンズ」「ダクソ1」のディレクターを担当した宮崎英高が再び舵をとって制作。過去作の欠点を削りながら、ソウルシリーズの良い部分を磨き上げた、集大成ともなる作品。
「思い出補正とか抜きに、どのソウルシリーズが一番おもしろいか?」と聞かれたら、俺は「ダクソ3」を選ぶ。(「ダクソ1」も良いが僅差)
ソウルシリーズの有終の美を飾るに相応しい、語り継がられるべき名作。
これ一本のソウルシリーズの魅力がすべて詰まっているといっても過言ではない!
「ダクソ1」をプレイしてから遊ぶと、色々と感動できる場面が多くなると思うので、「ダクソ1」→「ダクソ3」の順番でやってほしいと個人的にはちょっと思う。
もちろん、最新作の本作「ダクソ3」からやってもまったく問題ないのだけれど。
特筆して言うことが何もないくらい完成度の高いアクションRPG。やってみればわかる。ぜひ遊んでみてくれ!
ソウルシリーズの最高傑作は?
※あくまで個人的な意見です。
ソウルシリーズの最高傑作は、「ダークソウル3」だと考えている。シリーズ最終作であると公言された上で発売されたが、それが期待をまったく裏切らず完璧なゲームソフトであるというのがスゴい。日本が誇るべきゲームクリエイションだと思う。
思い出補正的に、最も衝撃的なソフトだったのは、「デモンズソウル」だ。俺はちょうどその頃、ゲームにやり慣れてしまっていて、もう自分はゲームでは熱くなれないのかな、感じていた。そして、そのような倦怠感を打ち破ってくれたソフトが、「デモンズソウル」だったのだ。「大人が全力で遊べる質の高い高難易度アクションRPG」は、多くのプレイヤーが待ち望みながらも、ソウルシリーズほどのクオリティのものは今までなかった。
ストーリーやキャラ的にエモさがあって好きなのは、初代「ダークソウル1」だ。「ソラール」や「ジークグリンデ」のようなキャラが魅力的。ボス戦時の不思議な感情も、多くのプレイヤーの心に残っていることだろう。初めて遊ぶソウルシリーズとしてもおすすめしやすく、個人的には「3」の前に遊んでおいてほしい。RTAなどのやりこみプレイも、初代ダクソが個人的には最もアツかった。
広大なフィールドの美しさに魅入られるのは、「ダークソウル2」だ。拠点になる「マデューラ」などは、他のソウルシリーズと違って薄暗くなく、開放感があって印象的。「アマナの祭壇」などは、攻略的にはストレス要素が多いが、圧倒的に美しいステージだと思う。
ゲームマニアが語るソウルシリーズの魅力
やったことがない人からすれば、「ソウルシリーズって神ゲーってよく言われるけど、何がそんなに面白いの?」と思うかもしれない。
個人的に思うソウルシリーズの魅力は、レトロゲームに近いことだ。プレイしている感覚としては、ファミコンで発売されたマリオやゼルダに似ている。
昔のゲームって、使えるメモリが少なく簡易的にしか作れなかったから、難易度を高めにして何度もトライ&エラーをさせ、ゲームクリアの満足感を演出するものが多めだった。
そういうおじさんの視点で見ると、最近のゲームは、美しい映像や複雑な操作など、過去に比べて圧倒的な表現力を持っているものの、「プレイする楽しみ」を本当に感じられるものが少なくなっている印象はある。これは仕方がないことではあるのだけど、より間口を広げて易しくなっただけ、「全力でゲームをプレイして達成感を得る」というレトロゲーム的な遊び方が難しくなったのだ。
一方で、ソウルシリーズは、たくさん死にながらトライ&エラーして上達していく、レトロゲーム的な楽しみ方ができるゲームになっている。
レトロゲームが持っていた高難易度ゆえの達成感を、現代的なゲームの水準で表現した名作なのだ。
ただ難易度が高いわけではなく、非常に綿密な難易度調整で、遊べば遊ぶほど新しい発見があるような、アクションゲームの正当進化系だと思う。
また、RPG的な要素もちゃんと面白く、難易度が高いぶんだけ、ステ振りの選択肢なども真剣味を帯びてくる。
「なんか最近ゲームに熱中できなくなってきた」という人には、特におすすめできる内容で、色んなゲームに慣れすぎてしまった大人が本気でハマるためのタイトルが「ソウルシリーズ」だ。
初心者向けアドバイス?ソウルシリーズで詰まずに攻略するために
初心者にアドバイスというか、未経験者に提案したいのが、攻略を見ずにクリアすることにそれほどこだわらなくてもいいのではいか?ということ。
謎解きゲームではないから、テキストで攻略を見てもそこまで楽にはならないし、色んな選択肢で攻略できるゲームなので、サイトなどで見た攻略情報が絶対的に正しいわけでもない。
「詰んで途中で投げ出してしまう」というのが一番もったいなので、やる気がなくなるくらいなら、攻略サイドなどからアドバイスをもらうといいと思う。
また、よりおすすめなのは、ゲーム実況者の実況プレイを見ること。自分がめちゃくちゃ苦労したボスを他のプレイヤーがどのように倒すか見るのは楽しいし、間接的なヒントをもらうこともできる。
ソウルシリーズはRTA(リアルタイムアタック)という、どれだけ早くクリアできるか競う競技も人気なのだが、これはゲームクリア後に見たほうがいいだろう。というより、ゲームクリアした後にRTA動画を見ると、「これだけ奥深いゲームだったのか……」と感動するだろうし、二度おいしい思いができる。
別に実況プレイ動画を見てから買うかどうか決めるのもいいし、人によって色んな楽しみ方があると思う。
最後に、けっこう古い動画だが、「【Demon’s】ソウル体ってそんなものね【Souls Mad】- ニコニコ動画」をできれば見てほしい。
これはデモンズのMADで、すでにデモンズはオンラインが終了してしまったが、「初代ダクソ」や「ダクソ3」で同じような楽しさを体感できる。
マジで言い尽くせないほど素晴らしいゲームなので、ぜひやってみて欲しい!
この記事を読んだうえで、自分にソウルシリーズは合わないと思ったのであれば、以下のおすすめゲームまとめ記事を参考にして欲しい。
かなり詳しく色んなゲームのことを書いているので、必ずあなたにピッタリのタイトルが見つかるはずだ。
追記:フロムの新作『SEKIRO(隻狼)』について
ソウルシリーズではないが、2019年3月22日に、フロムソフトウェアの新作『SEKIRO:SHADOWS DIE TWICE』が発売された。
ソウルシリーズすら上回る激ムズの難易度だったが、なんとかクリアできた。
『SEKIRO』のクリア後のレビューは、以下の記事に書いた。興味のある人は見ていってくれ!
序盤の牛頭で詰んで、最下層の呪いで詰んで、闇村で詰んで、クモ女で詰んで、センの古城のトラップで詰んで、アノールロンドのオンスタイン狙って詰んで、見えない床で詰んで
オフラインソロプレイだと詰むと言うかノーヒントなので、クリアに時間かかる
3には無印、2から出ていたキャラクターたちがいる。世界観、設定に関しても無印が一番説明的だと思う。ダクソの大きな魅力として、やりごたえのあるアクション性、ダークファンタジーという世界観。考察スレが立つぐらいなので魅力の大きな一つとして認められても良いと思う。リマスターが発売された今、センシティブではあるが、結論をどれからでも初めても良いとするより。
基本的には1から始めたほうが良い → 時間的に余裕がないなら完成度の高い3から始めても良い、とするべきだと思う。2は・・・うん・・・よほど時間が余ればって感じ。