髪を洗うには「シャンプー」で、それは迷うことはない。
ただ、髪を整えるには、「リンス」「コンディショナー」「トリートメント」などがあって、
- そもそもこの3つの何が違うのか?
- それぞれどういう役割があるのか?
- どの順番で使えばいいのか?
- そもそも複数使う必要があるのか?
などの、素朴な疑問について答えていこう。
リンス、コンディショナー、トリートメントの違いと、使う順番
3つの違いを、ざっくり言うと、
- 「リンス」……髪の「表面」を保護(コンディショナーと同じ)
- 「コンディショナー」……髪の表面を保護
- 「トリートメント」……髪の内側を保護
となる。
「リンス」と「コンディショナー」は、だいたい同じ意味で、髪の毛の外側をコーティングしてケアする。
「トリートメント」は、髪の内側を補修してケアする。
使う順番としては、
- 内側をケアする「トリートメント」が先
- 外側をケアする「リンス」か「コンディショナー」が後
ということになる。
「リンス」と「コンディショナー」は、似たような機能を持つので、ふたつ使う必要はなく、どちらか一方だけでいい。
より詳しい機能や語源などについて、それぞれ詳しく説明していく。
「リンス」についてより詳しく
「リンス」は、現在は「コンディショナー」と同じような意味で使われることが多いが、昔はそうではなかった。
語義的に「リンス(rinse)」は、「すすぐ」という意味で、シャンプーを洗い流しやすく(すすぎやすく)するために使われるものだった。
昔は、シャンプーの質が今より低く、過剰に油分を奪い取ってしまうようなものだったので、髪に油がなくなって、指に絡まるようにゴワついてしまった。そのため、「リンス」を使ってなめらかにして、洗い流しやすくしていたのだ。
「リンス・イン・シャンプー」という言葉を聞いたことがないだろうか? シャンプーとリンスが一体になっているので、洗いやすく、保湿などの効果もあるというものだ。
実は、今のシャンプーのほとんどは、実質的に「リンス・イン・シャンプー」だ。
現在の市販シャンプーは、どれも質が高くなっていて、髪に優しくてゴワつかないし、保水剤とかも標準で入っているので、リンスを使う必要はまずない。
そのため、もともとの「リンス」は、シャンプーの洗い流しを補助するものだったのだが、現在の「リンス」は、髪を保護する「コンディショナー」と同じ意味で使われることが多い。
「コンディショナー」についてより詳しく
「コンディショナー」は、汚れを洗い流すシャンプーと違って、髪の外側をコーティングして保護する役割を持つものだ。
文字通り、髪の毛の「コンディション(condition)=状態」を整えるもの、という感じ。
保湿・保水効果や、匂い付きのものがあって、さらさらな美しい髪をキープしてくれるヘアケアアイテムと言える。
最近では、内側を保護する「トリートメント」と外側を保護する「コンディショナー」が一体になったような製品も出てきている。
「トリートメント」についてより詳しく
「トリートメント(treatment)」は、「手入れをする」という意味を持つ言葉。日本では髪の内側を補修する効果を持ったものが「トリートメント」と呼ばれている。
ただ、そもそもの話、髪のダメージというのは修復できない。
「毛」は、「爪」とかと同じ「死滅細胞」で、死んだ細胞から出来ている。だから、カットしても痛みを感じない。
その代わり、自己修復機能がない。肌は傷がついても治るが、髪は傷がつけばずっと治らない。
「トリートメント」も、髪の毛を「治す」機能はない。
あくまで、空いた隙間や傷などに栄養や水分を行き渡らせて「補修」をしているだけだ。
ただ、「トリートメント」や「コンディショナー」などでケアすることによって、傷をつきにくくすることもできるので、使うことは無駄にはならない。
「コンディショナー」の役割を兼ねた「トリートメント」もあり、そういうタイプを使ったほうが一本で済むので楽。
以上、ヘアケアアイテムについて解説してきた。
どれを使えばいいかだが、「リンス」は、現代では特に使わなくていいものになっている。
今の「コンディショナー」か「トリートメント」は、どちらも両方合わさったような感じになっているので、シャンプーのあとにどちらか好きなほうを使えば、それでヘアケアは十分できているほうだと思う。
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