「ジャンプ+」は、集英社「少年ジャンプ」のWebコンテンツだ。曜日ごとの連載陣が決まっていて、最新話はWebで無料で読むことができる。
悪い言い方をすれば、週刊少年ジャンプの2軍みたいな感じなのだが、本誌連載を超える作品はいくつも出ていると思うし、個人的には毎日チェックするほど好きなサイトだ。
「賀来ゆうじ」先生の『地獄楽』は、長らく「ジャンプ+」を代表する漫画のひとつとして連載が続いている。
今回は、そんな『地獄楽』の感想&レビュー。
まだ読んでない人は、「ジャンプ+」の公式サイトから第1話を無料で読めるので、見てみてほしい。
サバイバル&バトルロワイヤルのワクワク感
江戸時代後期を舞台に、幕府の「死罪人」たちが、打首人を務める「山田浅右衛門」たちと、無罪放免を勝ち取る条件として、「不老不死の仙薬」を求めて謎の島を旅する、というのが大筋。
未知の島で生き抜く「サバイバル」であり、恩赦を受けられるのはひとりだけという「バトルロワイヤル」でもある。

使い古された形式かもしれないが、やっぱり面白い!
第1話の魅力的な導入の勢いをキープしながら、すごいスピード感で物語が展開されていく。
絵と世界観がとても良い
まず、画力がめちゃくちゃ高い!
バトルシーンも迫力がある上に見やすく、ジャンプ作家の中でも上位に入る画力だと思う。
また、東洋風ダークファンタジーな世界観が、個人的には最高!


「地獄」と「極楽」をかけ合わせるセンスが好き。
ジャンプ本誌に連載していたとしても、人気作品になっていた可能性があるクオリティだと思う。
若干『鬼滅の刃』と雰囲気が被ってるから、本誌じゃなくて「ジャンプ+」での連載になった説……あると思います!
ジャンプよりレギュレーションが緩いのが良い
「ジャンプ+」は、ジャンプ本誌よりも規制が緩くて、エロいシーンやグロいシーンがそれなりに多い。(『終末のハーレム』が連載されているくらいだからね!)

エログロも良いスパイスになっていて、結果的には、自由度の高い「ジャンプ+」での連載で正解だったと思う。
思っていた以上にシビアで、登場人物がどんどん死んでいってビビった。
後半で失速してきたかも
現時点で第7感まで出ているのだが、「氣(タオ)」という「気、チャクラ、霊圧」的な要素や、「氣(タオ)の属性」なんかが出てくる。

まあバトル漫画としては王道中の王道なんだけど、失速してきた感は否めない。
属性相性を出しちゃったら、あとはもうソーシャルゲームだ。
第1話にあった、「何をやっても死ねない」とか、島に入ったときの壮絶さとか、そのような「得体の知れなさ」が、巻数を重ねるたびに薄れていってしまったように感じる。

でも、「失速感」というのも、あくまで個人的な評価であり、読む人によって評価は分かれるだろう。
総合的には、かなり面白い漫画と言えるし、「続きが気になる」内容でもあるので、これからも読み続けるだろう。
小説版『地獄楽 うたかたの夢』も出ている。
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