「実力」よりも「人間関係」を頑張ったほうがいいと思う理由

掲示板やツイッターなどのSNSでは、「群れる輩をバカにする」「リア充をやっかむ」ような言説が、むしろ主流になっていると言えるだろう。

「人間関係」に頼り、縛られているのは、非合理でかっこ悪い、という考え方をする人は多い。

しかし、実際には、「実力」を身に着けようと頑張るよりも、「人間関係」に労力を注いだほうが、ラクにうまくいくことも多い。

「実力」と「人間関係」はバーター

人の成功や人生を決める大きな要素として、「実力」と「人間関係」があるのだが、このふたつはバーター(物々交換)な関係になっている。それでいながら、相互を補完する関係にもなっている。

  • 「実力」を磨くためには、内向的な、コツコツ努力できるタイプが有利
  • 「人間関係」を良好にするには、外交的な、人当たりの良いタイプが有利

このふたつは、両立しにくいが、両方とも重要。

反発し合う性質のものではあるけど、「実力」を身につければ「人間関係」を良くしやすくなったり、「人間関係」が良好だと「実力」を身に着けやすくなる、という側面もある。

 

「実力」は憧れになりやすいが、ハイリスク・ハイリターン

多くの人間が憧れるのが「実力」で、実際に短期的に効果が出やすいのが「人間関係」だ。

メディアなどで取り上げられがちな「一流の人物」は、内容的な「実力」タイプが圧倒的に多い。だから、今はみんなが「実力」タイプを目指したがる。

一方で、効果が出やすく、短期的に幸せや成功に繋がりやすいのは、「人間関係」のほうなのだ

世の中には「手っ取り早く成功する方法」は実は存在して、それは特別な訓練をすることでも、世界の秘密を知ることでもなく、良質な「人間関係」を築くことだ。

短期的に自分を変えたいと思うなら、「人との関わり」を第一に考えたほうが良い。

ただ、今の多くの人は「実力」に憧れているので、「人間関係を変えて人生逆転!」という正攻法には至りにくい。「実力がないのに成功するのは卑怯だしかっこ悪い!」というわけだ。

「実力」のためにリソースを注ぐのは、どちらかと言えば「ハイリスク・ハイリターン」であり、「人間関係」のためにリソースを注ぐのは、どちらかと言えば「ローリスク・ローリターン」だ。

「実力こそが安定!」という風潮が高いが、実際の現場では人間ひとりの実力で何となる場面はあまりない。同じリソースを「人間関係を良好にしていく」ことに注いだほうが、立場や収入が安定する場合が多いぞ。

メディアなどで目立つ人は「実力」タイプが圧倒的に多いが、堅実に社会を回している人は「人間関係」タイプが多い。「実力」でやっていくのは、リターンも大きいがリスクも大きいことを認識したほうがいい。

 

どちらかを「切り捨てる」のが最も危険

もちろん、「実力」が要らないと主張したいわけではない。

というより、「実力」なんてまったく必要ない、という態度をとっていたら問題である。

同じように、「人間関係」なんてまったく必要ない、というのも問題。

「実力」と「人間関係」のどちらかを切り捨てようと考えるのが一番危ない。

「実力」と「人間関係」は、相互に反発しあう性質もあるが、補い合う性質もある。ある程度の「実力」がなければ良質な人間関係を築けないし、ある程度の「人間関係」がなければ実力を伸ばすことができない。

「実力」が重視される社会において、「実力さえ身につければ人間関係なんて必要ない」という意見がたくさん見られるのを危惧して、この記事を書いた。

世の中は、「実力」に憧れ、「実力」を身につけさせるように駆り立てるわけだが、自分の実力を伸ばそうとするあまり、「他者」がまったく見えなくなれば、大きなリスクを背負ってしまうことになるだろう。

 

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